ゼロサムゲームのFXにおける優位性って、他のトレーダーよりも優位であるかどうか?ということを指します。この記事では、ぼくとしては優位性のあるトレードってどんなものだと考えているのか?というところを書いていこうと思います。ではでは、ぜひ最後まで読み通してみてくださいね(^^)
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目次
優位性と実際に優位かどうかは違う?
他の相場参加者よりも優位な立場でトレードを続けることができれば、常勝トレーダーになれますよね。
その時、そのタイミングにおいて実際に「優位」かどうかは、Nobody knows(神のみぞ知る)です。
誰もそんな細かい統計はとっていません。
現場にいる自分自身の腕だけが頼りなわけです。
故に、FXにおいては、優位「性」のあるトレードとは、いったい何なのか?という議論が、けっこう活発になるんですね。
この議論って、本当に悩ましい限りなんですよね。
なぜかって言うと、誰もリアルタイムで優位性のあるトレードなんてわからないからです。
戦っている敵が同じトレーダーである以上、もし法則めいたものが知れ渡ったら、即座にそれを逆手にとる輩が登場してきますしね。
こうなってくると、もう本当にイタチごっこなんですよね。
でも、そんなことを言ってばかりじゃ、相場で勝てません。
そこは、個々のトレーダーが各々で考えている優位性なるものが、あるんだと思うんですね。
それは、当然、ぼくも感じているものはあるわけです。
優位性を勝ち取るのはどちら?FX初心者の2人
ぼくが考える優位性のあるトレードについてご紹介するために、ぼくの実体験を書いてみたいと思います。
同じ時期に同じチャート分析をしているFX初心者の方2人とやりとりするという機会があったんですよね。
このお二方、仮にAさんとBさん、とします。
AさんもBさんも、年齢や職業こそ違えど、2人ともFXをはじめたばかりの方だったんです。
そういう状況で、同じチャートを分析していただくタイミングがあったので、ぼくの記憶によく残ったという経緯なんですよ。
そのときは、上のチャートのように水平線を引いて、そこにタッチしたタイミングで、そこから上昇するのか?それとも下落するのか?という話をお二方と別々にしていたんですね。
はっきりと、「予想して、ぼくに宣言してみてください」とお伝えしていたんです。
このとき、Aさんは「上下どっちなんですかね」ということをずっと言っていたんです。
一方、Bさん。
Bさんは、「下落だと考えています」という回答で。
このときは、ぼくとしては「そうなんですねー、どうですかねー」みたいな感じで、淡々とメールを返していたんです。
2人とのやりとりの結末は?
この相場監視の結果は、「水平線タッチから反発して、上昇」でした。
このときのAさんの反応は、「上だったんですねー」という感じ。
一方、Bさんは、「下じゃなかったですねー」というものでした。
この双方の微妙なニュアンスのちがい、わかりますでしょうか?
ぼくはこのあたりから、ちょっといろいろと考えをめぐらすようになっていました。
Aさんからの反応はそれっきりでしたが、Bさんのコメントはつづきます。
「でも、なんで上だったんですかね?」と。
結局、なんで上だったか?を一緒に考えるやりとりは、それ以降、ぼくはBさんとだけしたんですよ。
優位性を帯び始めるBさん
この出来事をまとめてみると、こんな感じです。
- Aさん:上下どっちだろう?→上だったんだ
- Bさん:次は下だろう→上だったか!→なぜ?
どうでしょう?
Bさんのほうが矢印ひとつ分思考が深く、しかも次につながる分析になってること、わかります?
Bさんの良いところは、間違いを恐れず積極的に仮説を立てるとこなんです。
自身の思考が先行してるから、分析が進むんです。
もし、このBさんを見てAさんが「予想はずれてるじゃん!」としか思えないのなら、Aさんはトレーディングに対しての考え方を根本から変える必要があります。
そもそもが、いつも「上下どっちだろう?」としか考えないようだと、発展がないんですよね。
大事なのは大きな視点で見ること
Bさんがよく陥ってたのが、盲目的に「ラインブレイク」の方向にシナリオを構築してしまうというスタンスでした。
こんな感じの相場展開で、売りでエントリーしてしまうんですね。
水平線を引いてるとこまではいいんですが、本来は逆張りが理想だったんです。
全体の流れが見えてなかったんですね。
それを指摘してあげたら、それをとっかかりにして、みるみる腕が上がっていった、という経緯です。
負けも繰り返しつつ、明らかにトータルで資金が増えはじめたんですよ。
デモトレードの正しいやり方とは?
ちなみに、もちろんBさんのスタイルでも、そんなに全部が最初からうまくいっていたわけではありませんでした。
当初、現実問題として立ちはだかったのが、自己資金の目減りだったんですよね。
要は、仮説を立てるのは良いんだけど、負けたらお金がどんどん減っていってしまっていて、なかなか前進できなかった時期があったんですね。
そういう時期に、いっしょにどうするかをメールでやりとりした結果、一時的にデモトレードをしていたときもありました。
デモトレードではあったんですが、リアルトレードですでに自分の欠点が明確になっていたので、取り組むべき課題をきちんと把握してデモトレードをされていました。
何も考えず、ただデモトレードするんじゃダメなんですが、Bさんの場合はそんなこともなく、一定の「修行期間」をデモトレードで過ごしてから、着実にリアルトレードで自己資金を増やせるようになっていったんですね。
つまり、いったんはデモトレードへと戦いの場を移した後、カムバックして参戦したリアルトレードで、見事にリベンジを果たしたということです。
もしかしたら参考になる方もいるかなと思ったので、念のため、デモの話も書いてみました。
優位性を得るには自分で分析を!
他人の分析と自分の勝敗を結びつけることはできません。
自分の分析の結果と、自分のトレードの勝敗の因果関係を振り返ることにこそ、上達の糸口があるんですね。
ならば、FXのスタートは、小手先のテクニックではなく、相場の本質にフォーカスした「分析方法」を学ぶことだと思いませんか?
FXの短期トレードについて質問をいただいて感じるのが、わりと多くの初心者の方に共通する心理があるなぁってことです。
これは、ちょっとうまく言えないことなんですが、分析をする主体が、自宅の部屋にいる自分ひとりという状態なので、「もしかしたら全く見当違いのことを考えてるんじゃ?」とか思ってしまっているのでは?とか、そういう感じのことです。
だから、分析の仕方を学ぶことが大事なんですよ。
分析の仕方さえきちんと自身の中に取り込めば、FXは案外むすかしくないものです。
感覚的に「むずかしい!」と感じてしまう場合は、それは、単に材料がいっぱいあるから、「大変」なだけなんじゃないかと思っています。
量的、重層的な話ですよね。
でも、量をこなすことがおっくうだという話ならば、そこはがんばるのみなので(^^)
FXで優位性を持つということの意味
FXの構造は、ゼロサムゲームなんですね。
相場に残されている利益は有限ってことです。
こういう、まったく戦略ナシに参加することが、イコール損そのもののような世界で利益をあげ続けていくには、深い思考と即決力が不可欠なんですね。
着実に稼いでいくためには、誰かの負けに便乗するスキルが求められるんです。
こういう話を書くと、なにかFXのワザが、卑怯者のテクニックのように思えるかもしれません。
が、実際問題として、そういうものなんです。
それが、「優位性を持って戦いに挑む」ということの意味合いなんですよ。
この記事を読んでくれているみなさんには、ぜひこのことをきちんと理解していただきたいと思っています。
これは、ディーリングの世界でも確実に繰り広げられていることなので。
優位性と為替のディーリングの実態
為替って、株と違って、取引所がないんですね。
なので、ブローカーはみんなOTCになるんです。
OTCって、Over The Counterのことで、つまりは店頭取引ですね。
だから、取引のレートを全部個別にディーラーが決めることができるんです。
これって、すごいことで、言ってみれば全部「呑み」ってことなんです。
証券会社が株の注文をマーケットに出す場合、例えば大きな買い注文が来るのを知っていて自分は買っておくなんて大反則ですよね?
これでは、いわゆるインサイダー取引を疑われてもしかたがないということになってしまいます。
が、為替の世界ではそんなものはありません。
そもそもが、相場参加者が、株とは比較にならないほどの規模なわけです。
ポンド相場では銀行同士、保険会社同士がやり合って、円相場の仲値公示の時間では、農林中金や大手商社、メーカがやり合うんです。
こういう状態が、普通なんですね。
他人を蹴落としてでも優位性のあるトレードを続けていくというマインドがトレーダーには求められる、という考え方は、こういう実態があるからこそよく言われてきたわけです。
変化する優位性
そういう状態の中に、ぼくら個人トレーダーがFXで果敢に相場に挑んでいくことを考えると、とても太刀打ちなんてできないようなイメージも持ってしまうかもしれません。
まるで、日本刀1本だけ持って大型の戦車に突進していくような、複葉戦闘機で最新鋭ステルスのF-35に勝とうとするような、そんな感じのイメージですよね。
が、実態はそうではないんですよね。
そこは、単に流れに身を任せればよいということなんです。
相場は結局は「上か下か?」なわけですからね。
この例で言ってみれば、自分は戦車に立ち向かっていく立場なんじゃなくて、戦車対戦車の戦いを、脇で見つつどちらかに「賭ける」立場ってことです。
自分が戦場に出て行ってもいいわけですが、戦車に真っ向から戦いを挑むというのは、大きなトレンドに逆らってトレードをするようなものなんですね。
紅の豚で言うならば、カーチスに直接戦いを挑むのではなく、マンマユート団が取り仕切る賭けに参加するイメージ。
あ、この話は、わからない方はしらべてください。笑
要は、あくまで大資本のメガバンクなり有名ファンドなりの手練手管を個人として傍観してればいいんです。
ぼくなんかは、完全にアルゴリスムやHFTが台頭してきてから相場を眺めるようになった世代です。
少し昔の相場で戦っていた方なんかと話す機会があると、それこそ本当に「殴り合うような注文の攻防」を毎日していたような武勇伝を聞いたりするんですよ。
でも、今はもう、かなり電子取引が発達しました。
昔を知っている人の中には、IT技術がトレンドを打ち消して、相場にボラティリティがなくなってきた、というような印象を持っている人も多いです。
だから、ディーリングに面白みがなくなった、と。
なんですが、ぼくはそうは思わないんですね。
時代が相場に変化をもたらしているなら、トレーダーも変わっていくのみなんじゃないかと思うんです。
変化のない、ヨコヨコのレンジ相場が増えたのなら、それに対応していくのみなんじゃないかと思うんですよ。
それが、新しいスタンスの「優位性あるトレード」のひとつなんじゃないか、と思うんですね。
ちょっと具体的に言ってみれば、上か下か?の判断に、「それとも、ヨコか?」を付け足すような、そういうイメージです。
ボラのない時間帯が増えるのなら、その狭いボラが終わるタイミングを考えていくトレーダーになればいいんですね。
これは、トレード時間が限られるサラリーマントレーダーならばなおさらです。
よーく自分のトレードを分析してみてください。
いつまでも上下どちら方向にはじまるかわからないトレンドを待っている時間が、かなり長くないですか?
そして、もしその「待っている時間」のレンジ相場でちょこちょこ値幅を抜いていたならば、取れていたはずの利幅が、かなりあったのではないですか?
まとめ
さて、池上さんに激しくうなづくイメージでタイトルを考えてみたこの記事、いかがでしたでしょうか?笑
こういう記事を書いていると思うのが、裁量FXのいわばギャンブル的なイメージを、なんとか払拭していきたいよなぁ、なんてことです。
FXって、1990年代から始まって、一時は投機の代名詞みたいになってましたが、勉強さえすれば立派な投資手段なんですよね。
多くの人が安心して為替相場にお金を預けられるようになればいいなぁ、と思っています。
ぼくは、為替相場の値動きに関係する事柄を理解することに関しては、決して難しいことではないと考えているんですね。
難しいっていうのは、複雑ってことですが、実際、複雑ではないんですよ。
さっきも書きましたが、結局はチャート変動は上か下か?なわけですからね。
ただ、複雑ではないんですが、昔も今も、相場は魑魅魍魎がうずまく場なんです。
一筋縄ではいかない世界で勝ち続けていくためには、きちんと地道に分析をつづけていくことこそが、優位性の確保につながっていくんです。
やっぱり、遠回りのようで、結局は、それが一番確実なやり方なんですね(^^)
【おまけ】
紅の豚って言えば、こういうシーンあったじゃないですか。
「次はお前だ!豚出てこい!」のところですね。
(あえてくわしくは説明しませんが。笑)
ここでちょっと注目したいのが、アドリア海で連合を組んだ空賊のそれぞれの分け前が、通貨ごとに袋に分けられてるってところです。
このへん、通貨の勉強ができます。
ぜひそれぞれのマークが何の通貨を表しているのか、調べてみてください。
この時代は、世界大恐慌の時代。
ドイツのハイパーインフレの話なんかも、実はこの紅の豚の世界とつながってくるんですよ。
Dakar
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