相場は、期待や失望で上下動を繰り返すと言われています。これ、よく言われることですが、期待や失望で推移するっていうのは、具体的にはどういうことなんでしょうか?今回は、そこのところを掘り下げてみようかなと思います(^^)
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目次
他社の担当の例え話より
他社の為替担当が例え話をよくするんですが、今回はまずそれを使わせてもらいます。
ぼく的にはこれがわかりやすいかなと思うので(^^)b
どんな話かというと、「横断歩道の信号」です。
この話は、青信号はチャートの上昇、赤信号はチャートの下落、をそれぞれ意味する、ということが前提になります。
つまり、2択ですよね。
全く値動きがないという状態は無いと仮定するということです。
道は、繁華街の交差点。
絶え間なく人が行き交い、交通量も多い場所だったとしましょう。
そういう中で、横断歩道は一定間隔で青になったり赤になったりしますよね?
当然、青の時はたくさんの歩行者が横断歩道を渡り、赤の時は皆、横断歩道を渡らずに歩道で待つ、ということになります。
これを、前提になっているチャートの動きにそれぞれ当てはめると、たくさんの歩行者が横断歩道を渡っている時はチャートは上昇を続け、皆が横断歩道を渡らずに歩道で待っている時には、チャートは下落を続ける、ということを意味します。
ここまで、いいでしょうか?
StopかGoか?
横断歩道の信号の状態が、青と赤だけかというと、そうじゃないですよね。
ここからが問題提起なんですが、横断歩道の信号の状態にはもうひとつ、「青が点滅している」というものがあります。
この状態が、この話の焦点です。
信号はあくまで2択のどちらかを許可・指図するものだとすると、青が点滅している状態は、基本的には青ということになりますよね?
点滅していようが、青ということです。
つまり、Stop か Go か、という話であれば、Go ということです。
状態が2つのうちのどちらかしかありえない、という意味で、これはチャートも同じです。
つまり、上昇か下落か、ですよね。
変動相場制においては、常に全く同じ価格が保たれるということは、ありえないことです。
常に上がるか下がるかしている、という点、まさに二者択一の世界と言えますよね。
相場に材料が出現
その二者択一の世界に、とある材料によってインパクトがもたらされた場合を想定していきたいと思います。
為替相場における材料っていろいろあるんですが、この記事では、ごくありきたりなものとして、経済指標を取り上げましょうか。
例えば、アメリカの小売高の指標は、多くの為替ニュースにおいては、前月比で発表されます。
このアメリカの小売高の指標が、前々回が0.3%アップ、前回が0.6%アップだったとします。
そういう中、今回は、0.7%アップという結果が出たとしましょう。
この場合に、米ドルを買う方向のトレード、つまり、ドル円ならば、買いでエントリーするトレードを行ったとします。
こういうトレードは、「青信号が点滅してても悠々と横断歩道を渡る」行為になるんですね。
これはつまり、前回に引き続き、単純に数値が上昇をつづけているから、今回も米ドルは買われるだろう、と予想してトレードをした、ということですよね。
一見、とても辻褄の合った真っ当なエントリー理由のように思えます。
ところが、その後、チャートはずるずると下落を開始しはじめました。
このへんの展開を、また信号の話に戻して考えていくならば、下落開始=赤信号になる、ということですよね。
この話、どう思います?
青信号が点滅した後に赤信号になるのは当たり前ですよね?
問題は、青信号が点滅していた(=0.7%アップという数値で「買い」だと判断した)ことに気付かなかったことだと思いません?
ぼくのブログで必見の記事をご紹介
今回はトレード方法の紹介記事ではないので、経済指標トレードについては↓この記事に譲ります。
経済指標トレードで勝つには、「予想値よりも良かったのか悪かったのか」を確認してエントリーするのがセオリーなんですよね。
良かった場合は、当該通貨が買われる方向にエントリーし、悪かった場合は、当該通貨が売られる方向にエントリーしたほうが優位性がある、ということです。
そうですね、例えば、とあるアメリカの経済指標において、前回に100という数値が出ていたとしましょうか。
それで、今回は、上昇曲線を見越して105という予想値が公表されていたとします。
そういう中で、102という結果が出ました。
この場合、トレーダーとしては、どうすべきか?
これは、米ドルを売る方向にエントリーすべきですよね。
つまり、この結果は、良かったと受け止めるのではなく、どちらかというと、悪かったと受け止めるべきということです。
当該指標の特徴について知っておくことも重要です。
結果は期待通りだったのか?
話をもとに戻します。
今回のこの話においては、0.7%アップという数値のとらえ方がポイントになるということなんですね。
0.7%アップという結果に対する大勢の受け止め方を、きちんと知る必要がある、ということです。
0.7%アップという結果が出て、大勢は「いつも通りだな」と解釈したのか、それとも失望したのか?
ここを認識できないと、トレードで負けるということです。
このへんの感覚的な話は、ファンドトレーダーのKさんも↑この記事で言及してます。
よければぜひ読んでみてほしいんですが、つまり、Kさんは、相場の受け止め方に便乗するトレードをしろ、と言っているわけです。
そのためには、材料を相場がどう受け止めたのかを知る必要があるわけですが、この場合は、それを知るためのものさしが、予想値になるということですよね。
裁量トレードを選ぶべき理由
これはつまり、材料における既成のルールやペース、サイクルのとおりに進むという期待が裏切られれば、チャートはなにかしらの反応を示す可能性が高い、ということの例ですよね。
良い悪いだけの話ではないという点、一歩踏み込んだ分析が必要になってくる側面になります。
その展開は、既成のペースがそれまで教科書通りに推移していればいるほど、ちょっとした「ズレ」にも大きく反応しますよね。
こういうのは、裁量トレーダーがよく感じ取れる部分です。
逆に、EAなどの自動売買では、自身が負け続ける決定的な要因になっていることも多い相場の特徴ですよね。
しかも、EAだと、自身が分析をしないので、その要因に気づくこともできません。
このへんが、仲値の時間のようなある程度単純な値動きが見込まれる相場じゃない限り、EAでは勝ちにくくなる要因です。
こういうのって、トレーディングの本質に触れる話のひとつなんじゃないかな。
ファンダメンタルズも重要なんです
材料における既成のルールやペース、サイクル、なんてサラっと書いちゃいましたが、このへんの例も挙げておきますね。
例えばルールっていうのは、アメリカの大統領の任期とかです。
任期満了の前に弾劾されて、国のトップという立ち位置から大統領が引きずり降ろされることになった場合、米ドルはどうなるか?とかって視点ですよね。
次に、ペースっていうのは、例えばMACDのリズムとかです。
下のツイートを見てください。
2018年度第4四半期のユーロドル日足MACDのヒストグラムは、ものすごく綺麗だったんですね。
こういうのは、いかに普段から手を動かしているか?なんです。
何もむずかしいことはなくて、ちゃんと努力は報われるんですよ。
「気づくための作業」は、継続的に。
あきらめないことが肝心。 pic.twitter.com/9pf3MemXty
— 大手企業為替担当DakarのFX雑記! (@111coffeeBreak) July 15, 2019
このへんは、もう見たまんまですよね。
説明不要かと思います。
このペースが崩れた場合の反応は、おそらくそれなりのものがあるだろうな、と認識しておくのが、トレーダーとしての正しい分析ということですよね。
MACDはオシレータ系なので、このリズムが崩れた時は、トレンドが発生した可能性があるわけです。
最後にサイクルですが、これなんかは景気ですよね。
景気のサイクルはつまり景気循環ですが、これは経済全体の活動水準である景気において、循環的に見られる変動のことです。
どうでしょうか?
なんとなくでもイメージ湧きました(^^)?
ファンダメンタルズ、テクニカル、ファンダメンタルズの順番で例を挙げてみました。
こういう話になると、なぜかテクニカルの話だけが印象に残る方が多いです。
が、当然のことながら、どちらも大事なんですね。
より早く情報を入手して勝つ
ファンダメンタルズであれば、なにか物事が正式に表明されたり、施行されたりするタイミングだけに注目しているようでは、遅いということもきちんと認識しておくことが大事になってきます。
声明の前の記者からのリーク、記者会見の前のツイッターでのつぶやきのほうが、よりインパクトを持って相場に伝わるわけですね。
なぜかというと、そういった情報のほうが、より事態を先取りしているからです。
FXトレードでは要人発言をおさえよう|中央銀行と為替の値動き
このへんの話に関連してくるのは、↑この記事ですよね。
この記事なんかでは、「憶測」で推移していく相場展開についても触れているので、ぜひ目を通してみてください。
決定権を持つ人間のリークが伝わる→その人間が声明を出す→実際になにかしらの舵取りが施行される。
この順番がほぼほぼ絶対である場合、その「期待」がもたらす相場へのインパクトは、この順番のより左の段階で強大なものになります。
なぜなら、それが既定路線だからです。
株のトレードをしている方は、「政策に売りなし」という格言はご存じかとおもいます。
この話は、この格言が存在する背景を知っていれば、よく理解できるんじゃないかな。
むしろ現実を知った?
時計の針をすすめましょうか。
そうして順番通りに進んでいくと、もう施行の段階あたりでは、その材料は相場においてほぼ「織り込み済み」になっていきます。
施行されるということは、世間に影響があることなので、テレビのニュースなんかでは大々的に扱われたりもします。
でも、もうそんなことには、相場参加者は全く興味を持っていない、ということが非常に多い、ということです。
むしろ、なにかしらの期待ができるニュースだったのに、いざフタを開けてみたらどんどん現実的な壁が見えてきていて、逆に当該通貨が売られる材料になっていた、なんてこともありますからね。
このへんは、FX初心者の方が疑問に感じる話のひとつでもありますよね。
これはつまり、アメリカで、とある景気刺激策が施行されて銀行からの融資が引きやすくなった、みたいなニュースが流れた段階で、ドル円を買い始めても遅い、ということです。
おさえるべきなのは、その政策を施行することが決議されたタイミングであり、もっと言えば、その政策に対する与党のトップの意向がNBCの番組内インタビューで伝わる瞬間なんですね。
織り込み済みなんて言い方は、為替ニュース独自の表現になります。
メディアのこういう独特な言い回しについては、↑こういう記事も書いているので、読んでみてください。
ニュアンスがうまく把握できなくてトレードに生かせないというのは、とてももったいないですからね。
せっかく情報をとりに行っているのだから、表現を誤って解釈してしまうのだけはやめましょう。
なんというか、情報を入手していくステップの最終段階で、最後の最後で「勝ちへの道」が閉ざされてしまうイメージなんですよ、誤解釈してしまうっていうのは。
大勢との感覚のズレは修正を!
政策なんかは比較的大きな材料ですが、こういった類の材料は、もっと小さいものまで含めれば、1日に何回も出てくることだってめずらしくはありません。
小さい材料ならば、それが相場に織り込まれるスピートは、けっこう早いです。
バっと大陽線なり大陰線なりが出て、もうそのあとは比較的早い段階で、すぐに利確の逆行、なんてこともわりとあります。
こういうのは、逃すと悔しいやつですよね。
また、政策の話に戻れば、政策は比較的長いスパンで決議→施行、という流れになります。
こうなってくると、施行のタイミングでは、もう完全に蚊帳の外の材料になっていることも多いです。
注目していたのに、その日は全く別の材料で相場が動いていた、みたいなパターンですよね。
それが逆の動きであれば、ボコボコにやられます。
偶然同じ方向の動きであっても、その結果の勝ちというのは、いわゆる「ビギナーズラック」ですよね。
まちがった要因分析を次に生かし、経験を糧にロットを増やして大負け、なんて話も聞きます。
どちらにしても、あまりいいことはないことが多いです。
いつも同じところで負けている場合は、こういう期待や失望が相場に体現されるタイミングを見誤っている可能性もあります。
その場合は、大勢との感覚のズレを修正していくことで、勝率を上げていけるかと思いますので、ぜひ意識的に取り組んでみてください。
まとめ
さて、いかがでしたか?
この手の話に絡んでくるものとしては、ほかに「サプライズ」の話があります。
サプライズについては、また別の機会に書きましょうか。
なんにしても、期待や失望の「方向」と、その伝わる「早さ」に慣れていないと、ずっとまちがった相場解釈をし続けてしまうおそれがあります。
「買うのが遅すぎた」とか、「もうちょっと待ってれば損切りしないですんだのに」とか思うことが多い、ということはないですか?
であれば、今回の話をよーく吟味することで、実力を身に着けられる可能性は高いと思います。
ぜひ、よく読んで、よく考えるようにしてください。
キーポイントは、情報入手の精度とスピードですよね。
ここの対策は、FXトレーダーとしては勝っていくための土台の構築になります。
情報の選択と見るタイミングは大事!どこのどういう情報をいつ見る?
そのへんに関しては、↑この記事に書いた通りです。
ぜひ、情報を味方につけることができるトレーダーになってくださいね(^^)b
Dakar
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