FXをはじめていろいろと情報収集して勉強していると「EBS」という言葉に遭遇したりします。
このEBS、通常のFXトレードのときにはそんなに気にもとめない言葉かもしれません。
が、現在の外国為替取引において、EBSシステムはなくてはならないものなんですね。
FXの取引で直接個人が関係してくる話ではないですが、EBSについては知っておいて損はありません。
今回は「EBS」とは何なのかという点について書いてみたいとおもいます。
もちろん、掘り下げて考えていくことで、個人のFXトレードに生きる知識も身につく記事ですよ(^^)
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目次
EBSとは電子ブローキングシステムのこと
まずはぼくがアルファベットの略称を説明するときのいつもの説明です( `ー´)ノ
「EBS」はElectronic Broking System の略です。
日本語で言うと「電子ブローキングシステム」と言うんですね。
つまりは言葉のとおり、EBSというのは電子的に取引を行うことができるシステムのことなんです。
もっと実務的に言えば、各銀行などに設置された端末から直接為替取引の注文を出すことができる仲介方法のことなんですね。
人を介さず電子システムで取引のすべてが出来る仕組みになっている点、導入された当初は非常に画期的なシステムとして話題になったそうです。
電子システムに売買注文をインプットさせちゃうんですからね。
それまでは人が取引をするのが当たり前だったわけです。
ちなみにアルゴリスム取引なんかはこのEBSがあるが故に可能なものということになります。
現在はEBSが実質的な取引所
なんとなくイメージとしてある取引の光景って、ディーリングルームで目まぐるしく変わる数値だったりしませんか?
そういうような、オペレーターがずらっとならんで注文のやり取りをするような光景は、今はほとんど見ることはないんですね。
ぼくも銀行のディーリングルームには何回かお邪魔したことがあるんですが、みなさん「PCを眺めている」という感じです。
つまり今はEBSが実質的な取引所と言っても言い過ぎではないんですよ。
現在の東京市場において、主要な通貨ペアの取引のほとんどがEBSのシステムを通じて行われているんですね。
さて、ところで今ぼくは「東京市場において」と書きました。
このへんで、勘の良い方は何か感じたかもしれませんね。
いったいどんな話だとおもいます?
EBSは単体の会社が提供しているサービス
じつはこのEBS、EBSサービス社という会社のシステムなんですね。
つまり一般的なシステムの総称ではなく、単体の会社が提供しているサービスなんです。
そうなってくるといわゆる業界におけるシェアが気になりますよね。
さきほどの「東京市場においてはEBSが大半」という話はこのあたりの話につながってきます。
世界的な規模で考えて、いったいEBSはどれほどの競争力を有しているんでしょうか。
もったいぶっても仕方がないので書きますが、EBSは現在アメリカやヨーロッパ、それから日本においてシェアが高いです。
当該国の自国通貨はそれぞれ米ドル、ユーロ、円ですね。
つまり通貨ペアベースで考えると、ユーロドルやドル円といった世界の主要通貨ペアの取引はEBSで行われているということになります。
為替取引を職業としている人間で、EBSというものを知らない人はいません。
EBSの唯一の対抗馬?
こうなってくると知りたいのは主要じゃない通貨ペアの現状ですよね。
これはぼくが職業柄把握しているものとしてはD2というシステムがあります。
これは旧大英帝国圏でわりとシェアがあるようなんですね。
このシステムは金融マスコミの雄、ロイターが絡んでいるのでその関係もあるのでしょう。
国で言うとイギリス、オーストラリアなどになります。
さきほどEBSの説明でヨーロッパという括り方をしましたが、イギリスはやはり独自路線ですからね。
この国々の自国通貨はポンド、豪ドル。
同様に、通貨ペアとしてはGBPAUDですね。
さて、この点ですが他の通貨も絡んでくるとやはりシェア的にはEBSが勝っているようです。
たとえばGBPUSDやAUDJPYではEBSのシェアの方が大きいということですね。
歴史的な背景としては現在EBSを採用している国も基はD2だったりしているので、イギリスやオーストラリアが遅れているという見方もできます。
EBSが普及してきたのは1990年代の後半ぐらいからなので。
が、このへんはそんなに詳細に知っておかなくも普段のトレードには影響はないとおもいます。
EBSとスイスフランショック
EBSサービス社についてですが、この会社はスイスの会社になります。
EBSサービス社はロンドンに本社を置き金融分野で様々なサービスを提供しているICAPグループに属しています。
この会社の信用力はかなりのものなんですね。
現在、このEBSというシステムより高精度で且つリスク管理のレベルが高いシステムはないと言われています。
EBSはその特徴から、EBSサービス社がひとつの市場を仕切っていると言ってもいい状況です。
EBSでは一対一の取引も可能ですが、インターバンク市場の参加者ならどの銀行も利用しているためですね。
ちなみに2015年1月にスイスフランショックが起きたときもインターバンク市場は機能不全に陥りましたが、最も早く取引が復活したのがEBSでした。
スイスフランショックはスイス中央銀行が突然対ユーロの防衛ラインを放棄するという為替相場界における一大ニュースでした。
このあたりはスイスの会社故、ひょっとすると自国通貨の危機管理の仕方など、事前に他社よりも優れた対策を講じることができていたのかもしれませんね。
EBSとは? まとめ
さて、いかがでしたでしょうか。
今回はEBSについて書いてみました。
ちなみにEBS絡みでFXトレードに生かせることとしては通貨ペアの選択という観点です。
機械というのは急な注文の殺到やサーバーダウンなど予期せぬトラブルがあるものなんですね。
これは仕方ないことです。
されど、さきほど書いたとおり現在EBSを上回る安全性を有するシステムはありません。
なので基本的には上述したような主要通貨ペアでトレードをする限り、システム上できうるリスク対策はとれていると言えます。
ただ、ひとつだけあるとすればそれは1社集中という点の怖さですよね。
もし、なんらかの理由でEBSが突然機能しなくなったらどうすればいいのか?
そもそも機能停止をリアルタイムでより早く知るにはどうすればいいのか?
ぼくはこのあたりへのリスク管理としては、監視チャートにGBPAUDを入れておくという対策を講じています。
まぁでも、このリスクというのはかなり低いものなんですけどね (^^;)b
Dakar
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