FXの本などで、よく「早めの損切りが大事」と書いてありますよね。早め、の意味は推して知るべし。ですが、わりと早めの損切りの意味をはき違えてしまう方も多いんですよね。今回の記事は、損切りに関するこの至言を、本当の意味で理解してもらうべく、書いてみました。そして、損切力を身につける方法ですね。こちらは必見です。ぜひぜひ、最後まで読み通してみてください。
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目次
みなさんはどちらの意識?
このチャートで緑のマルで買ったとして、「早め」の損切りというのは①の意識です。
②の意識を持つ方が非常に多いですが、今から変動する方向は不明なんですね。
これ、けっこう不思議なんですが、なぜ、今から下落するとわかるのでしょうか?
②の意識というのは下落が前提になっちゃってるんですよ。
下落することが決まっている相場なら、この意識を持っていてもいいんですが、残念ながらそんなわかりきった相場などはないわけです。
そんな相場がつづくのなら、だれでも億万長者になれますからね。
あとこの話について言いたいのは、チャートを見る視点に関することです。
どんな視点だとおもいます?
早めの損切りは時間帯が早い
なにかというと、過去のチャートに線を引いて説明されている本やサイトは、そのとき、リアルタイムでチャートを見ているトレーダーとしての視点で読むなり、眺めるなりしないといけないという話です。
具体的に考えていきましょうか。
今回のこのチャートだと、①の意識というのは、時間軸そのままです。
つまり、「早めの損切りが大事」という言葉を、時間的に早く行う、と捉えて、ローソク足がどう動こうが関係なく損切るという意識ですね。
「早め」という言葉を、「早めの時間帯」と認識しているわけです。
損切りルールは結果論を避けよう
一方、②の意識の話というのは、このチャートのような結果になったからはじめて言える話なんですよ。
いわば結果論ですよね。
こういうチャートのかたちができあがったあとに、あのときこうしていればもっと良い損切りになったね、という話をしている感じです。
これ、どうおもいます?
考えてみるととてもおかしなことだということに気づけますよね?
いつのまにか、時間の流れのとおり、ヨコ方向に持つべき意識を、タテ方向に考えていってしまっているわけです。
損切りとダカールの仕事
じつは、このへんの話はぼくもよく職場で考えさせられてます。
ぼくはたまに、職場では、過去のチャート分析の詳細の説明を求められることがあるんですね。
これは「よくない結果」になったときにときどき課せられるタスクです。
べつに責任を追求されてるわけではないんですが、企業としては利益に反していた判断は、要改善事項として、今後に生かさなければいかないですからね。
為替チームもその指示からは逃れることはできないんです。
分析経過を説明するチャート
そのときに、どんな仕事の仕方をするかというと、つまりは、チャートを提示するわけなんですね。
このときにはこういうファンダメンタルで、テクニカル的にもこう考えられたから、こう判断したんです、という思考の道筋を、ある程度きちんと資料としてまとめて上司に提出するわけです。
そのときに重要な作業があって、なにかというと、常にその時点でのチャートを提示するということなんです。
その時点でのチャートなので、当然、その時点から考えて未来の値動きは、ローソク足として資料上に掲載しません。
判断業務は常にそのときそのときの条件によって遂行されていくわけですからね。
これは当然のことなのですが、他社にはそこまで厳密にはやらない会社もあります。
チャートの右側を想像しよう
話を元にもどします。
つまりはタテ方向の意識というのは、いわば、下落するのを待ってから損切るよりも、下落する前に損切るほうがよい、というような、とても当たり前の話なんですよ。
問題なのは、下落するのかどうかがわからない点なので、これでは大事なポイントとして意識すべきことにはなりません。
タテ方向の意識では、「早めの損切り」ではなく、「速めの損切り」というイメージです。
動作を速くすることに意味はありません。
FXトレーダーに常に求められるのは、なるべく描くシナリオの精度を上げることなんですよ。
スピードよりも精緻な分析が大事なんですね。
シナリオを描くということは、常にチャートの右側を想像していくことです。
右側に展開していくということは、ヨコ方向ですよね。
「早く」という意味は、「チャート形状があまり変わらないうちに」という意味なんですよ。
「ひょっとしたら転換して上昇していくかも」なんていうのは、根拠のない希望的観測に過ぎません。
FXで大事なこと
せっかく「FXで大事なこと」として、「早めの損切りが大事」という至言を得ているのだから、その意味を正しく理解しましょう。
そうじゃないともったいないですよ。
曲解するなら、知らないほうがまだマシです。
そうして、「早め」の意味を正しく理解するからこそ、次の課題にすすんでいくことができるわけです。
その「早め」というのはいったい何に対してなのか?とかですよね。
それはテクニカルだったり、経済指標だったりするのですが、そこの話は、この記事の内容とはズレてきてしまうので、こちらの記事にゆずります↓
必見!損切力を身につける方法
さて、じゃあいわばその「損切り力」とでもいうようなものを身につけていくためには、どうしたらいいのでしょうか?
これに関しては、さきほど書いたぼくの職場のエピソードがひとつのヒントになります。
いったいどの話だとおもいます?
それは、資料を提出するときの話です。
ぼくは、上司に資料を出すときは、常にその時点でのチャートを提示すると書きましたよね。
ココなんです。
これが損切り上達に生きるノウハウにつながってくる話なんですよ。
過去のチャートがつかえる?!
要は、過去のチャートをつかうわけですね。
過去のチャートをパッと出して、そこからの未来の展開を予想するわけです。
やり方としては、上の画像のように、チャートの右側を隠して、自分でしかるべきタイミングを選んでシナリオを描いてみる、という感じです。
そして、深く分析をした後にシナリオを描けたら、いわば答え合わせとして次の時間帯のチャートを見るわけですよ。
MT4ならばそれができます。
コツとしては、プロパティで「チャートの右端移動」と「チャートの自動スクロール」のチェックをはずすことですね。
これをしないと、過去に遡っても、すぐ今現在のチャートまで戻ってしまうので。
これはなるべく相場環境認識をするどく持つことができていたときを選んでぜひやってもらいたいです。
損切力を身につけるコツ
せっかくなのでもうちょっと具体的に書いておきます。
このやり方において分析するべきなのは、当該チャートの異なる時間足、他の通貨ペアの同じ時間足、世界の主要な株式市場指数の同じ時間足、原油、金あたりです。
少なくともこのくらいは見ましょう。
つまり、これらのチャートも同じように時間を戻して分析してみるということですね。
当該チャートについては、自分の使い慣れているテクニカルも5つほどは見ましょう。
それから経済指標ですよね。
その時間にトレードするときと同様、経済指標発表によるチャート変動も加味しましょう。
最後に時間帯です。
スキャルピングベースで短時間足を分析するならば、そのチャートが豪州時間、東京時間、ロンドン時間、NY時間のいずれのものなのかを分析しましょう。
もちろん、分析内容は細かくできればできるほどいいです。
時間が許す限り、そして根気がつづく限り、分析と答え合わせを繰り返して、より良い損切りのタイミングを見つける努力をしてみてください。
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか。
今回は早めの損切りという言葉の意味と、損切力を身につける方法について書いてみました。
個人的には損切りに関することって、トレードでどんどんお金を増やしていく話と比べると、ちょっと後ろ向きな話だよなーと感じています。
暗いよなー、と。
でも、常に変動している為替相場で戦いつづけるFXトレーダーにとっては、すごく現実的な話題ですからね。
そこは、避けては通れないわけです。
稼ぐぞ!という積極的な気持ちを前に押し出しつつ、損切りについても要所要所で上達していければいいですね (^^)b
Dakar
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