この記事は
FXとメンタル|損切りを意思決定のプロセスから考えてみる(2)
の記事のつづきです。
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目次
損失編のスタート
さて、今回は損失編の話ですね。
損失編の話は、「損失が出たときはなかなか損切りできない」という心理についてです。
こちらにおける意思決定のプロセスは、果たしてどんなものなのでしょうか?
損切りを意思決定のプロセスから考えることで、理想的な損切りのしかたが見えてくればいいな、とおもいます。
FXと損失回避性
「損が大きくなる前に売れ」と言われても、損が出るとわかっている状態で売るのは勇気がいります。
「また上がるかもしれないし、もうちょっと持ってみようかな」と考えてしまう人も多いでしょう。
このシリーズ記事の最初の記事にも書いたとおり、人間には「今、損をすること」を回避してしまう、損失回避という性質があります。
損をしそうなとき、損失を確定させることを嫌って、「含み損のまま持っていれば損は確定しない」と、マイナスが発生しているホールド分を売ることを避ける性質です。
FX初心者が損切りできない具体的な理由
初心者の方が損切りできない理由をもう少し具体的に考えていきます。
ずるずるとマイナス状態のままホールドをつづけるという判断のプロセスには、いったいどんな心理が背景に隠れているのでしょうか?
初心者の方が損切りできない具体的な理由は、損失を確定させたくない「損失回避」の性質に流されてしまうから、でしたね。
では、なぜ損失回避の性質に流されてしまうのか?
ぼくはこれは、2つ理由があるとおもうんです。
根拠のない期待を抱いてしまう
この2つです。
プライドは捨てるべき?
まず、「自分の誤りを認めたくないプライドがある」という点を考えていきましょう。
「自分の投資行動が間違っていたと認めたくない」というプライドが、損切りの判断を鈍らせてしまう、ということですね。
でも、FXにおいて大切なのは、プライドを守ることではなく、損失を小さくして利益を守ることではないでしょうか。
守るべきなのは、自分自身の考え方ではなく、自分のお金なんですね。
根拠のない期待は危ない!
そして、「また上がるかも」という期待も、初心者の方が陥りやすい間違った心理です。
チャートは下がり始めるとどこまで下がるかわかりません。
保有し続ければ損失は広がる可能性が高いです。
「一時的な悪材料が出て下がっているだけで、きっと戻るはず」なんて考えたりしてませんか?
「きっと」なんて主観的な考え方の最たるものです。
トレード手法を継続的に実践していくにあたっては、「根拠のない自信」は、必要なときがあります。
でも、「根拠のない期待」、これが必要な局面って、まずないです。
塩漬けホールドについて
さて、最後に塩漬けホールドをしてしまうことについて書きます。
このことは、絶対このシリーズ記事で書いておこうとおもってたので。
塩漬けって、含み損を抱える上に、新たなトレードをはじめられないんですよね。
いわば二重の苦しみがあるわけです。
首がまわらないっていうのは、まさにこういう状態のことです。
でですね、ぼくが書きたかったのは、この状態において、まだホールドにこだわり続けるトレーダーの心理についてなんです。
こうやって客観的に考えてみると、「そんなバカなトレードはさっさとやめればいいじゃん」っておもうんですよ。
「自分だったら即損切りするけどなぁ」と。
でも、不思議なもので、塩漬けという選択をするトレーダーは、けっこう多いんです。
プライドが許さないのか、淡い期待を持ち続けているのか。
塩漬けホールドトレーダーの主張
塩漬けを選ぶ人の主張はだいたいこんな感じです。
「含み損のまま保有していれば、損失は確定しない」とか、「損切りしない限り、実際に損はしない」とか。
でもですね、損失が確定していないっていう話は、あくまでそのトレーダー個人の口座の画面の話なんですよね。
確かに、損切りしなければ実際に損はしません。
でも、塩漬け分はその当該トレーダーの投資の幅を狭め、資産の効率的な運用を邪魔します。
なにより、リアルタイムの相場環境は、すでにそのトレーダーが売買していたラインからかなり遠ざかっているわけです。
その現実が見えていない。
塩漬けは資金効率が悪い
このブログの副題は、「てっとり早く少ないお金をどんどん増やす」です。
基本的に、少ないお金をどんどん増やしていくには、複利運用の考え方がベースとなります。
複利運用だと、常に自身の持つ資金を、綿密な計算の元、最大限相場に投じていく必要があります。
ところが、塩漬け状態のロットを保有していると、そのぶんの資金を他のトレードに回せないんですよ。
「この材料は絶対にあがる!めったにない投資チャンスだ!」というタイミングがあっても、塩漬けに資金を拘束されているせいで、新たなロットを投じる資金が足りないという事態に陥るんですね。
資金の回転率が、非常に悪いんです。
資金効率とドテン
損失がさらに増えるかもしれない塩漬け分と、チャート上昇が期待できる通貨ペアを天秤にかけてみましょう。
上昇する可能性が高い方を持ちたいですよね。
損切りして損が確定しても、塩漬け分を売った資金を使って新しくトレードしたことで利益が出せれば、損失は取り戻せます。
ひとつのホールド分に固執し続けていては、新しいチャンスを逃してしまいます。
為替相場は、各通貨が連動した動きを見せることが多いです。
つまり、ボラタイルな時間っていうのは、概して、多くの通貨ペアが大きく変動することが多いんですね。
そういうときは、「いずれ戻る」と考えて、頑なにホールドをつづけるより、さっさと通貨ペアを変えてトレンドに乗っかれば、あっという間に損失分を補えたりできるものです。
あまり深く考えすぎないことも大事。
こういった判断の究極形態が、ドテンですよね。
自分のエントリーが明らかに逆だった場合は、ドテンも有りなわけです。
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか?
FXとメンタル|損切りを意思決定のプロセスから考えてみる のシリーズはこの記事で終わりです。
損切りって、トレーダーにとっては永遠の課題です。
当然ぼくも、この損切りのタイミングについては反省することも多いです。
損切りと利確は紙一重ですからね。
リスクリワードレシオを考える視点も必要になってきますし。
でも、だからといって、スキャルピングだとそんなに細かいことをいちいち熟考してもいられない。
そこは、最新の相場環境に対する洞察力と、バランス感覚を研ぎ澄ませて相場に立ち向かっていくのみなんですね。
思考をフル回転させて、ある程度は、自分が今まで練りに練ってきたトレード手法に完全に依存して手を動かしていくことも大事ってことです( `ー´)ノ
このシリーズ記事はあくまで「考えてみる」ことがテーマなので、なにか具体的な結論にいたるわけではありません。
が、読んでいただくことで、ブログ読者さんが損切りの方法について、あらためて真っ向から考えていくきっかけになればいいなとおもっています。
ぜひ、今回の記事の内容を、トレードに生かすようにしてください。
ちなみに、このブログでは、ぼくの考える4通りの損切り方法について、↑この記事に書いています。
こちらはおもいっきり、ぼくからの提言ですね。
合わせて読んでみてくださいね(^^)
Dakar
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