※この記事は、Dakarのトレード仲間のヘッジファンドトレーダーKさんの語りと、ぼくとの対話をメインに構成しています。KさんがLINEみたいな感じが好きなので、この記事はLINE的な感じにしてます。
これまでの流れは、こちら↓の記事群を参考にしてみてください。
トレーダーKの記事 1回目
トレーダーKの記事 2回目
トレーダーKの記事 3回目
-----------
ごぶさた!Kだ!あのKさんが、帰ってきたぜ!
(↓ブログランキング、気が向いたら押しといてやってくれ!)
来たぜー!Kだ!
ひさしぶりの登場だからな。俺のことを知らない奴も多いと思う。
てことでまた自己紹介しておく。俺はヘッジファンドで金融取引の執行判断まで自分でやってるKってもんだ。わかりやすく言えばプロップってやつだな。
※プロップ:プロップトレーダーのこと。職制柄、会社に属しつつも自身のトレードにおける稼ぎ分が自身が受け取る報酬に直接響く。良くも悪くも、自分の腕次第で毎年の年収が激しく上下動する。
好きな大根、、、三浦大根って、あの三浦半島のやつです?
お、知ってるな?そうだ。ブリ大根にするとうまいやつな。
そうだ。お前は大根と言えばカイワレ大根くらいしか食べないと聞いたが??
好きな大根と言われてパッと思いつくような大根がないです、、、
ソーサートップを知ってるか?
そういや、最近職場で競馬好きな同僚が言ってたんだがな。
Dakar的には、どんな名前の競走馬が速そうだと思う?
そういう話になったのよ、この前。ま、ほんの雑談だけど。
俺なんかはな、たぶん「ソーサートップ」って名前の競走馬とかいたら、だいぶ速いと思うんだ。
※ソーサートップ:緩やかな勾配の山状のチャート形状のこと。
俺なら単勝で狙う。チャート形状的に、最初は神経質そうだから18頭立てなら紛れに配慮して後ろにつく。そんで最後コーナー回ったときにいっきに・・・
名前だけでそこまでイメージふくらませるんですね(^^;)
「神奈川で1番速い馬ってのは君のことかね?」「ソーサー!」みたいな。
そろそろ本題だ
ま、ソーサートップの話はとりあえず置いておこうか。
お前の個人FXのやり方は、ヘッジファンド的に説明するとディレクショナル型ってやつなんだな。
あ、はい、それはぼくがぼくのFXの師匠に弟子入りした時にベースになる理論としてちょっと教わりましたね。
戦略ってのは、大別するとアービトラージ型とディレクショナル型にわかれる。
まぁ、イベントドリブンも入れて3つという論調もあるけど、あれはあれでかなり特殊だからな。おれは一般的には2つに分けられると考えていいと思っている。
んで、アービトラージ型に関してはまた別の機会に話すとして、今回はディレクショナル型についてだな。
じつは、お前の個人としての為替相場の攻め方って、ヘッジファンド的な見方からしてもかなりツボをついたやり方なんだな。
2つのアプローチ方法
おれは、ふだんは金融市場全体を舞台にして戦ってる。Forexだけでなく、StockMarketを攻めることも多い。
だからディレクショナル型についても、その戦略の本当の意味での強みを一応そのへんの奴よりは知っているつもりだ。
ディレクショナル型に関して体系的に理解している立場ですよね。
ぼくにとっては、あくまでFXで勝つための方法を学ぶ過程の中で知るにいたっただけの言葉でした。
話の都合、株の個別銘柄を攻めるときのディレクショナル型の特徴から話を展開していこうと思う。
株を攻めるときのディレクショナル型戦略ってよ、トップダウンアプローチとボトムアップアプローチがあるのよ。
それは、ぼくははじめて聞く話のような気がしますね。
だろうな。まずトップダウンアプローチだが、これはいわゆるマクロ経済的な視点からのアプローチな。
ま、早い話が、政権交代による国内株式相場への影響とか、自国の経済指標なんかの数字からこれからの経済の流れを予測してシナリオを打ち立てていくような視点だ。
トレンド方向を予測できたのなら、「そっち方向」にポジションを積み上げていくわけだな。
対して、ボトムアップアプローチってのは、指標とかは関係ないわけだ。あくまで個別企業の決算の結果を見て、今後伸びそうなのをスクリーニングしていくのがボトムアップアプローチだな。やり方によっては、業種ごとの指数とかも全然考慮しなかったりする。
※スクリーニング:さまざまな条件をつけて銘柄を絞り込むこと。
DakarのFX手法のアプローチ
それで、だ。ここで話は戻るが、お前の個人戦略だよな。
お前の個人としての為替相場の攻め方、つまりFXの戦略は、ヘッジファンド的に言うとトップダウンアプローチのディレクショナル型ってことになるわけだ。
ディレクショナル型で為替相場を攻めるときにトップダウンアプローチになるのは当たり前で、要はこれはマクロの視点から攻め上げていくやり方ってことだよな。為替相場においてはそもそもチャート構成要素が2つある。
Kさんの言うチャート構成要素というのは、つまり通貨のことですね。為替相場では1つのチャートに2つの通貨がかかわっているということを言っているわけですね。
そうだ。だが、その2つ、つまり2つの通貨ってのは、それそのものの価値がマクロの視点で上下動するものだ。だから、為替相場においてはボトムアップアプローチのディレクショナル型というものが成り立たないわけだな。
もちろん、他社では解釈を変えてその種のものが存在するものとして戦い方を編み出しているところもあるが。まぁその話はややこしくなるからとりあえず今は触れない。要は俺が言いたいのは、為替相場においては、新興国通貨を攻めることまで考えないならば通貨選定を重要なファクターとして捕らえるような戦略はほぼないってことだ。
チャート構成要素の双方がメジャー通貨である場合、その2つの通貨動向は自国経済の状態にも影響を受けるが、基本的には世界経済全体の流れの中で同じように推移していくからな。選択することが、稼ぐにあたってそんなに大きな価値を生まないわけだ。株ではどちらかのアプローチを主軸にして戦っていくとしても、もう片方のアプローチも補完的に行っていくことが多い。
あ、だんだんわかってきました、話の方向が。そういう話であれば、おそらくぼくのやり方で補完しているのは・・・
あ~、、、言いたいことはなんとなくわかるが、ちょっと飛躍してるな。
「前乗り」の話
わかった、話を戻す。つまり、StockMarketではトップダウンアプローチを主軸にして戦っていくとしても、ボトムアップアプローチも並行して取り入れていくもんなんだよ。これは、相場から1円でも多く稼ぎ出すことが至上命題のファンドにとっちゃ、いわば当たり前の方針だ。顧客からカネ預かってるわけだからな。増やさなきゃならねえ。
為替相場を攻めるにあたっては一方のアプローチ、つまりボトムアップアプローチができないわけだから、不確定要素が増えたように感じるトレーダーもいる。例えば、株を攻めることが多いプロがそういう考え方になってしまうことがある。
だが、実際はちがうわけだ。為替相場では為替相場なりのディレクショナル型があるってことだな。それは、いわゆる「一攫千金」を狙うための選択肢だ。なぜかというと、突如として相対的にでかいボラティリティを伴う可能性がより高い為替相場でディレクショナル型を選ぶってことは、かなり大きく稼げる可能性があるからだ。
そうだ。つまり、アービトラージ型は保険をかけるように逆のポジションもとっていくわけだが、ディレクショナル型ってのは「チャートの右側」を常に想像してあらかじめそっち方向に前乗りしていくような手法ってことだな。お前の個人戦略は、その「前乗り」に至るまでのプロセスの踏み方が、わりと秀でていると感じている。
しかも誰でもそのへんの店で買える一般家電のPC1台で可能な戦略に仕上がっているってのは、たいしたもんだと思うぞ。
はい、全部師匠のおかげですね。それで、なんですが。
さっきの「補完」の話なんですが、やっぱりあれは相関をチェックしていく視点じゃないんです?
あぁ、その話な。おれはそこはそもそもさっき言ったとおり「為替相場では為替相場なりのディレクショナル型がある」と思ってる。お前のやり方の強みは、MTFだと思ってるな。
※MTF:Multi Time Frameのこと。異なる時間軸のチャートを見て、現在の相場状況やトレンドを把握したうえでエントリーポイントを探るために有効。
ディレクショナル型ってトレンドに強いじゃん?でもトレンド相場なんて短期でも中期でもそんなに多くはないわけだ。だから、エントリー機会をなるべく逃したくない。
逃したくない場合は、なるべくトレンド発動のタイミングを目撃する回数を増やしたいわけだが、お前の戦略はそこをきちんとMTFで対策しているように感じる。
そういうことですね。それにしても、ぼくはぼくのFXの師匠から教わったことそのままに自分でぼく自身の弟子のみなさんにも伝えてますが、ヘッジファンドのトレーダーに解説してもらうとこういうことになるんですね。ちょっと今回はいろいろと考えさせられましたよ。
まぁ、プロップは自身のロジックを自身でつくり上げてる奴らばっかりだ。だから他のプロップはまたちがう説明をすると思うけどな。このブログの読者に、ちょっとでも参考になればいんじゃね?
終わるぜー。
知らんか。最近俺がたまに見てるYoutubeのチャンネルのテーマソング。
さっき競走馬の名前の話してましたけど、チャート形状のネーミングの馬がいるかは知らないですけど、「リンシャンカイホウ」っていう馬は昔いたみたいですよ。
あ、いっけね!これだと10文字だ。競走馬ってのはよ、名前に使える文字数が決まってるらしくてよ、、、
はい!長くなりそうなので、この続きはまた今度にしましょう!笑
(つづく)
トレーダーK
----------------------
トレーダーK
既婚(バツイチ)
一男一女の父
ツテを頼って学生時代から私募ファンドに出入り。
某超有名ファンドのマネージャーに見い出され、2012年に転職。
その結果、年収が1300万円アップしたという経歴の持ち主。
トレンド相場における独特なライン引きの評価が高い。
慶應大学卒
神奈川県横須賀市出身
1979年生まれ