ピボットって知ってますか?ピボットって、回転軸とか旋回軸とかいう意味です。バスケットボールをしたことがある人は、イメージしやすいかもしれません。片足を軸にしてターンするのが、ピボットですよね?FXでは、軸にする水平線を、ピボットポイントと言います。まずはこのへんから、書いていきましょうか(^^)
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目次
ピボットは前日の値動きを利用する
軸になる水平線をピボットポイントとかピボットレベルとか言うわけですが、そもそもこのラインはどのようにして引くのか?という話ですよね。
ピボットポイントの水平線のみでなく、すべての水平線が「ピボット」と総称して呼ばれるこのテクニカルは、その全ての数値を前日の値動きからとっています。
つまり、前日の値動きから当日の価格変動範囲を予測しようとする指標がピボット、ということですね。
基本のトレードスタイルは、逆張りです。
計算に使用するのは、前日終値、前日高値、前日安値の3つのデータ。
3つだけなんですよね。
計算が単純なこともあり、当該ラインを意識するトレーダーの数は、全世界的に多いんです。
今回は最初からどんどん大事なことを書いています。
ぜひ、ひとつひとつかみ砕きながら読んでいってくださいね(^^)
水平線の名称と考え方
まず先に、すべての水平線について紹介しておきましょうか(^^)
ピボットの上方の3本のレベルは、レジスタンスの意味のRから、R1〜R3と呼ばれます。
通常は、R3が最も上方に位置し、ピボットポイントからは最も遠くなります。
また、ピボットの下方の3本のレベルは、サポートの意味のSから、S1〜S3となります。
Sの場合はピボットに近いものがS1、最も遠く下方に位置するのがS3です。
順に書いていきましょうか。
まず、冒頭の話に絡みますが、このテクニカルは、回転軸を中心に考えると理解しやすいと思います。
ピボットというテクニカルの回転軸は、ピボットポイントだということは、さきほど触れましたね。
このピボットポイント、Pivot Point なので、ここではPPとしましょう。
PPの求め方は、以下の通りです。
PP=(前日終値+前日高値+前日安値)÷3
これは機械的にこういうものなんだ、と理解しておけばいいです。
この式は、紆余曲折を経て生み出されたわけですが、ぼくらはそんなテクニカルの歴史などは知らなくてもいいわけです。
とりあえず、このピボットをつかって勝つためにはどうすればいいのか?という結論に向かうために、話を進めます。
R1とS1
こういう計算式を見たら、実際のチャート変動とラインの位置を想像してみてほしいんですよね。
まず、R1とS1についてです。
R1とS1の計算式は、以下の通りとなります。
R1 = PP + (PP-前日安値)
S1 = PP - (前日高値-PP)
つまり、R1というのは、前日安値から前日平均値のPPへ上昇した値幅分、PPより上にある値ということです。
逆にS1というのは、前日高値からPPへ下降した値幅分、PPから下にある値ですね。
簡単に考えて、「前日と同じぐらい動くとしたら、このあたりに届くだろう」というようなイメージを、S1、R1には持っておくといいです。
式に関しては理屈の部分なので、興味のある方はどんどん調べてみてくださいね(^^)
ちなみに、R2~3とS2~3については、以下のようになります。
R3 = 前日高値 + 2( PP - 前日安値 )
R2 = PP + ( 前日高値 - 前日安値 )
S2 = PP - ( 前日高値 - 前日安値 )
S3 = 前日安値 - 2( 前日高値 - PP )
チャート上での位置関係のとおり書くと、こんな感じですよね。
ピボットポイントで回転?
日々の相場変動は、ピボットを中心に振幅すると仮定したFX手法まで存在するんですよね。
それほど、FXとピボットというのは、切っても切れないほど深い関わりがあると考えていいです。
それだけ多くのトレーダーが注目しているってことですね。
このテクニカルは、FXだけに留まらず、企業経営において、「方向転換」や「路線変更」を表す用語としても使われています。
コンパスの中心軸を思い浮かべてもらえると、このピボットというテクニカルをイメージしやすいかと思います。
選択の余地が無い使いやすさ
一定期間の過去の数値しか選べないのが、オシレータ系テクニカルでしたよね?
だから、オシレータ系テクニカルは数理的な分析に向いている、という趣旨のことを、ぼくはどこかの記事で、すでに書いていると思います。
裁量の余地が極めて入りにくいのがオシレータ系テクニカル。
だから、オシレータ系テクニカルはよく反応するんです。
でも、選べないという意味で、このオシレータ系のさらに上位に位置するのが、ピボットなんですね。
ピボットは、RSIの「日数を選ぶ」という、唯一あった選択の余地まで排除された、完全にひとつだけのものさしになるんです。
たとえば移動平均線なんかもよく3本出しますよね?
3本もテクニカルを出してしまうと、1本が右肩上がりなのにもう2本が右肩下がりみたいな状態の時は、迷いません?
パーフェクトオーダーなんていう状態を知っていたりすると、特に、です。
こういう時、わりと「えいや!」で買っちゃうとか、多数決(1対2で下落だろう、みたいな)で売っちゃうとか、けっこういろいろな話を聞きます。
でも、ピボットならば、そういう間違いは、しようがないってことなんです。
リアクションとトレンド
ピボットは、JWワイルダーが考案したテクニカルで、「リアクショントレンドシステム」とも言うんですよね。
ピボットは、方向感のない相場で利益を出すこともできます。
が、トレンドが発生した場合に、トレンド方向に待ち構えるようにして出しておくと、より効果的なんです(^^)
じつはピボットって、職場でもよく監視してるんですよね。
このへんの話は、↑この記事に書いたりもしてるので、よければ読んでみてください(^^)
また、欧米のトレーダーが使っていることが多いこともあり、 ロンドン時間やNY時間で特に意識されやすいのがピボットです。
この時間帯でのピボットを使ったデイトレやスキャルピングは、思いのほか有効です。
このへんは、百聞は一見に如かず、ですね。
こんなことも、ぜひぜひ覚えておいてください(^^)b
ピボットを使い暗躍する投機筋
また、ピボットがよく反応する通貨ペアですが、これについては、片方が投機筋が暗躍しやすい通貨のペアということになります。
なぜかというと、そういう通貨ペアは、よりチャートを見て取引がなされる傾向があるからです。
ピボットは、チャートを視認しないとエントリーポイントを識別できないんですよ。
この話に関しては、莫大な資金力を持ってして相場に挑んでいく金融系の大手機関投資家の存在を、イメージするといいです。
たいした材料が無い時なんて、特にそうなんですね。
ボラティリティがなければ稼業にならない彼らは、そういう相場においてはおもいっきりカマをかけるわけです。
そんな時によく監視されるテクニカルのひとつが、このピボットってことですよね。
例えば、ローソク足が上昇してR1が近づいてきたタイミングで、あえてがっつりと買ったりしてくるわけです。
その結果どうなるかというと、反応すると思われていたR1をスルーして通り越しちゃうわけです。
あわてて新規売りポジションを損切りするトレーダーの取引というのは、買いですよね?
と、いうことで、このチャートを使い、まんまと多勢を出し抜くことができた投機筋は、上昇しきったところで、今度は全ポジションを利確するわけです。
常に前日の数値が有効
冒頭で触れたとおり、ピボットは常に前日の数値を使用します。
これはつまり、翌日の24時間だけにおいて、引かれた水平線が有効という意味ですね。
このことを意識してみると、あることに疑問を抱くと思います。
そう、いったい、各チャートにおいて、1日がいつ終わることにするのか?です。
これ、決して自分が日本に住んでいるからといって、日本時間の午前0時を1日の終わりにするべきではないんですね。
というのも、為替の取引は、世界中で行われているからです。
普通、相場の世界で一般的に用いられる1日の始まり = 1日の終わり は、NY時間午後5時です。
これは、米国が冬時間の場合で、日本時間は午前7時ですね。
夏時間ならば、午前6時ですね。
なぜNY時間午後5時でピボットの計算式をリセットするかというと、アメリカの銀行や証券会社が取引を終了する時刻だからです。
日付変更線を跨ぎ、日本時間の9時から、また世界の相場が始まるってことですね。
この考え方が世界標準です。
このことはわりと大事です。
全世界で一番よく見られているピボットの水平線の計算式が、日本時間午前7時にリセットされているという事実を理解していることで、前日の変動幅をイメージしながらピボットを考えていけますからね。
この点は、覚えておくようにしてください。
ぼくの勤め先でも、チャート表示するピボットは、すべてこの基準で計算されています。
基本的なトレードの仕方
最後に、ピボットの基本的な使い方について書いておきますね(^^)
ピボットを逆張りで
まず、教科書どおり、逆張りで使用するパターンです。
感覚的に、突発的な上昇があった時の話のほうがとっつきやすいかと思うので、まずは上昇の場合から。
刹那的な上昇局面では、ピボットの抵抗線で売ると良いです。
抵抗線っていうのは、すなわちR1やR2のことですよね。
Rというのは、レジスタンスのRでした。
抵抗線付近では、売り圧力が強い、という仮定の下に売りポジションをつくって、利食いで買い戻すってことですね。
この場合、逆に上抜けたら損切りをして手仕舞いということになります。
また、反対に、支持線(S1・S2)で逆張りをするのならば、買いですよね。
支持線付近では、買い圧力が強いという仮定の下に買いポジションをつくり、その後に利食うってことです。
この場合の利確は、売りになります。
同様に、支持線で下抜けたら損切って、手仕舞いですよね。
ピボットを順張りで
次に、順張りです。
順張りで使用する場合は、逆張りの場合の、損切りの時をイメージするといいです。
まずは、抵抗線付近の攻防についてですね。
R1やR2付近で上昇の勢いそのままに、上抜けていくことが想定される場合は、抵抗線を上抜けて上昇トレンドがつづくと想定します。
なぜ変わらず上昇を続けているのに、あえてピボットが引かれているところで入るの?と思いました?
それは、ピボットというラインがあるのにも関わらず、その存在など何の障壁にもなっていないかのようにぐんぐん上昇を続けている相場だと解釈できるからです。
こういう事実は、見つけたらぜひ有効活用したいところなんですよ。
上昇なのだから、当然エントリーは買いになります。
また、この考え方は、支持線の攻防においても同じです。
支持線を下抜けて下降トレンドが始まったら、売るんですね。
なのでコツは、あくまで逆張りを想定しつつ、抜けたら順張りのシナリオを描き始めるということになります。
ピボットについては、こういう構え方のほうが勝ちやすいと思っています(^^)
まとめ
さて、いかがでしたか?
今回は、ピボットという水平線について書いてみました。
意外と、このピボットというテクニカルは、「ごく一般的なテクニカル」という認識の方と、「玄人しか使いこなせないテクニカル」というような認識の方に、大別されるような気がしています。
ぼく的には、もちろん前者が正かなと思っているんですよね。
そうじゃないと、こんな紹介記事書かないですからね。
玄人しか使えないとか、プロだけが使えるとか、そういう誤認識は、国内FX会社のチャート分析ツールではこのテクニカルが選べないことが多かったりすることが原因のようです。
でも、記事中にも書いた通り、このピボットというテクニカルは、「今、ここ」のリアルタイムの相場で、完全にひとつだけのものさししか存在しないものなんです。
この事実は、思いのほか有効です。
ぐだぐだと上下動している複数のローソク足の中に、混じりけのないきれいな水平線をビシっと引きたいのなら、このピボットというテクニカルは、試してみる価値はあると思いますよ(^^)
Dakar
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