ダカールです。
実需の話をします。
いきなり専門的な話から入ります。
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直物取引とは?
直物取引という取引形態があります。
直物取引とは、銀行間市場(外国為替市場)の外国為替取引の種類の一つです。
スポット取引とも呼ばれ、取引日から2営業日後に決済を行う取引のことを指します。
この際の為替レートを「直物レート」と呼びます。
一方、「為替予約取引」は取引の約束をしてから一定期間後(1ヶ月後、3ヶ月後など)に受渡しを行います。
この際の為替レートを「為替予約レート」と呼びます。
為替予約取引は、例えば輸出する企業が1年後に受け取る輸出代金を外貨から円に換える場合に、1年後に今より円高になり円建の売上が減少するリスクを避けるためなどの目的で行います。
為替取引によるプレミアムコスト
為替予約取引に使われる為替予約レートは一般的に直物レートに2通貨間の金利差等を加味して決められます。
この際に発生するのが為替取引によるプレミアムコストです。
相対的に高金利の通貨を買う場合に得られる利益を為替取引によるプレミアム、逆に相対的に低金利の通貨を買う場合に発生する損失を為替取引によるコストと呼びます。
実需とアベノミクス相場
ぼくの実務の話に入ります。
輸出企業は、円安局面では余裕があります。
なので、基本的には、社内想定レートに為替予約の金利コスト分を載せた水準をドルが少しでも上回れば、売りが出やすくなるんですね。
実際、「アベノミクス相場」の円安局面では、輸出企業には稼いだドルをいつでも売れるという余裕がありました。
一方、輸入企業は下がったところでドルを買わないと、すぐに上昇してしまうという警戒感が強く、結果として、ドル買いが入りやすく、ドル売りが出にくい状態が続いていたんですね。
円高基調における企業のスタンス
しかし、2016年に入ってドル円は円高基調に転換しましたよね。
当初はこのドル円の下落が、長期的なトレンドかどうか市場でも見方が分かれまていました。
でも、結局、年初の120円付近から5月初めにかけて105円台まで下落するなど、相場環境は完全に円高方向になったんですよね。
円高トレンドが色濃くなる中で、輸出企業と輸入企業のスタンスはどうなったとおもいます?
この両企業の為替取引のスタンスは、見事に逆転したんですよ。
ドル円が反発したらすぐ売りたい
輸出企業には、ドル円が反発すればすぐ売りたいっていう焦りが生じる一方、輸入企業は「いつでも買える」っていう余裕が出てきたんですね。
当時は、想定レートが110円より上に設定されていた企業がほとんどで、各社とも「非常に動きづらい」状態だったんです。
同業の輸出企業の為替担当なんかは、「追い込まれてから円転(ドル売り/円買い)させられないように祈るだけだ」みたいなことをよくぼやいてましたから。
自律反発局面
為替相場って、ある程度下落基調がすすむと、必ず自律反発局面に移行するんですね。
でも、せっかく自然に反発する動きが出てきているのに、ドル円はこのへん、ちょっと特徴があるんです。
その特徴とは、長期チャートで行って来いのかたちがあらわれにくいという側面です。
つまり、ジェットコースター的に急上昇や暴落が起きたあとに、すぐに戻ることが少ないんですよ。
このドル円の特徴をつくりだしている要素のひとつに、あきらかにこういう実需の存在があります。
これは確実に言えることです。
まとめ
円高が再開すれば怖いということで、106、107、108円と、大台が変わったところでは一部の輸出勢から早めに売りが出るんですね。
つまり、円相場のチャートにおいては、キリのいい数字で激しい値動きが起こりやすいということです。
この話をトレードに生かすとすると、キリのいいところでは、あまりロットを増やさないほうがいいということになります。
危ないですからね。
スリッページも起こりやすいのが、キリのいい価格帯におけるトレードの特徴です。
こういう円相場の特徴も、ドル円やクロス円でトレードをするときは、きちんと認識しておきましょう(^^)
Dakar
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