※この記事は、Dakarのトレード仲間のヘッジファンドトレーダーKさんの語りと、ぼくとの対話をメインに構成しています。KさんがLINEみたいな感じが好きなので、この記事はLINE的な感じにしてます。
これまでの流れは、こちら↓の記事群を参考にしてみてください。
トレーダーKの記事 1回目
トレーダーKの記事 2回目
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おいっす、Kだ。んじゃー今回もぼちぼち行くぞー。ついてこいよ!
(↓ブログランキング、気が向いたら押しといてやってくれ!)
3度目の俺!
ひさびさだし、やっぱ最初は自己紹介だよな。俺はファンドで職業としてトレーディングをしているKだ。好きな交差点は西麻布交差点だ。よろしくな!
来ましたね、とりあえず好きなものを言っとく自己紹介。笑
なかなかないだろ?昔たまに合コンでつかってたやつだな。
自分の腕は自分で磨け!
ところで、だ。今回はヘッジファンドの成績と為替相場についてつらつらとやっていこうと思う。
はい、個人FXトレーダーに役立ちそうな話ですね(^^)
俺は俺なりに自由にやるからな。ただ、現状の話をしていくということだけが俺の役割だと思ってる。それをヒントにして自分の利益にまで結び付けられるかどうかは、それぞれの腕だよな。
おぅ、まぁ端的に言ってみれば、ヘッジファンドが為替相場からカネを出し入れするタイミングの話だな。
ヘッジファンドのターゲット
なるほど。なんとなく想像はできますけど、そういうのは、細かいところまではちょっとぼくも知らないだろうなと思いますね。
自分の守備範囲の話じゃないので、その手の話はあんまり発信してないんですよ。
たとえば、為替から手を引いたヘッジファンドは、結果論にはなるが、わりと成績を上げはじめることが多い。
そう、このへんの話は、因果関係がないようで、わりとつながるんだよ。
俺の普段やってるディーリングってのは、昔ながらのストラテジーだってことは知ってるよな?それは、お前の説明の仕方に乗っかるならば、まぁつまりはトレンド相場で勝つトレードってことだ。
為替相場で、他の投資対象と比較して、明らかに今後も「より」勝っていけるだろうと見越せるマーケットって、どんなマーケットだと思う?
うーん、話の流れからすると、トレンドが続いている相場ってことですか?
「局面局面で、トレンドの方向性が明確な相場」ですかね?
方向性が明確な相場なんて株でも原油でもねぇわな。明確なら誰でも勝てる。
まぁこの話はお前も感覚的には十分わかってるだろうし、話を進めるか。より勝っていけると見越せるマーケットってのは、ボラティリティがでかいマーケットだ。
為替相場は、特に株なんかに比べて、単純にボラティリティが小さくなっていくことがある。これはJPモルガンの指数とか見れば一目瞭然だ。まぁ一概に、為替をやめれば稼げるって話でもないけどな。
感覚的には、ストックマーケットもそこまでやりやすいわけじゃない。だから結果論だと前置きしたんだ。ただ、為替から一時的に手を引くヘッジファンドってのは、だいたいそれなりにアテを見込んで動いてるからな。つまり、「ここまでボラがないなら、こっちのほうがまだマシだ」という何か、だ。その「こっち」っていうのは、そのヘッジファンドの情報源によるよな。腕が立つマネージャーがいるならば、相場の雰囲気を読んでがっつり資金移動を実行。
※ストックマーケット:株式市場のこと。
ヘッジファンドも会社だからな。タイミング的には、これは、最近は四半期を終える直前か、直後が多い。どっちかっていうと、直前のほうが多いかな。
つまり9月の最終週とか、12月の最終週とかですね?
そうだ。半年くらい為替相場にボラが無い状態が続いたら、「そろそろか」と思っていてもいいと思うぞ。
FXに生かすには?
その情報自体はとてもありがたいんですけど、そろそろか、と思ったとしても、それをどうFXに生かせばいいんですかね?
ある程度通貨を絞っていきましょうよ。たとえば円相場は、下落しそうで下落しないという局面が増えることはあります、たしかに。上昇しそうな時は、実際に上昇するんですけど。
そこだよな。ヘッジファンドは通貨全体の指数を見ることが多いが、通貨ペアのチャートならばユーロドル、ポンドドル、豪ドルドルあたりがものさしにはなってくる。
あー、そのへんは外資のヘッジファンドの話っぽいですね。
だな。外資限定ってわけじゃねぇけど、まぁその感覚はそれほど間違ってない。
会社別に見れば、ヘッジファンドのレバレッジは、2倍未満が半数だからな。
かなり低い会社が多いんですね。ならば、銀行のほうがよっぽど攻めてますよ。銀行は自己資本比率8パーで12.5倍とかですからね。
ま、つまりだ。2本くらい続けざまに逆方向にエントリーしたりもするわけよ。見せ玉として。
※見せ玉:約定する意図のない大量注文のこと。
※大玉:大量注文のこと。
FXを恋愛に例える
FXは、例えて言うならば、プロポーズされる女性の心理だな。
双子の姉妹がいるとする。姉が年収1億の男から200万円の指輪をもらう。一方、妹は年収300万の男から100万円の指輪をもらう。
で、周りのやつらは、この姉妹、どっちがより嬉しく感じてるか?に賭けるとする。
あくまで例えだ。双子の姉妹はもちろん、性格も感受性も、ウリ2つな。
ここからが重要だ。周りの奴らは、要するに姉か妹か、どちらかに賭けるわけだな。これをチャート変動に例えると、ドル円上昇が「姉のほうがより喜ぶ」で、ドル円下落が「妹のほうがより喜ぶ」だ。
ここで、結果としてドル円が下落したとしよう。となると、つまりは実際の話としては、妹のほうが姉よりも喜びが大きかったということになるよな?
指輪が渡される前の予想では、「200万円の指輪をもらうほうが嬉しいに決まっている」と考える奴のほうが多かったとする。
であればこの展開は、大勢の予想と逆の結果だったということで、下落はより大きくなっていく。
この話、決して女性心理がわからない男しか集まらなかった、という話じゃないからな?2人の男のそれぞれの年収をわかっていたら、おそらく妹に賭ける奴らのほうが多かった。
でも、相場ってのは得てしてそんなもんで、わりと表面的な事象だけで「最初の判断」ってのは成されていくんだ。この賭けが経済指標の発表の時間になされるとして、前もって某ヘッジファンドが莫大な資金をドル円ロングしてたことが後から判明した、みたいなことも、わりとある。
※ドル円ロング:ドル円をターゲットチャートにして、買いで入ること。
それは、ヘッジファンドは意外と表面的に、単純に動いてるってことなんです?
あるいは、な。実際のところは誰にもわからねぇ。騙し騙されの世界だからな。ただ、詳細にデータを追いかけていくと、わりとそういう風潮はある。
話をまとめるぞ。この話で言いたいことは2つだ。まずは、即姉に賭けるようなトレーダーにはなるなってことだ。この話の年収の情報は、経済指標に例えるならば指標予想の数値だ。指標予想の数値は、過去の数値よりも大事なんだな。この話だと、姉妹の比較が過去との比較ってことになる。100万より200万だろう、じゃなくて、1億分の200万より300万分の100万だろう、という判断ができるようになること。そして、指標予想の情報、つまりここで言う年収の情報が手元にないのなら、そこは自分で情報を取りに行くこと。
もうひとつは、ストラテジーでもなんでもない「相場のインパクト」についていくこと。これはある意味、子供っぽいファンドの取引に振り回されるなってことだ。今回のドル円の話で言えば、1分足見てたら、よく最初は上がってたりするんだよ。それで、そのあとだだ落ちで、二度とその水準には戻ってこねぇ。こういう、いわば仕掛けみたいに見える展開が、意外と「よーし、ロングだ」からの「あ、ちょい待て、これよく考えるとショートだな」くらいのやりとりでつくられていた、なんて話はザラなんだ。
※ショート:売りで入ること。
終わるぜー。
なんか、恋愛に例える話のほうが入れ込んで話した感じでしたね。笑
そう?笑 そういや、こいつは自分では言わないやつだから俺が言っとくけど、要は、お前の個人ディーリングスキルの発信は、「独身生活にバイバイ」が、いろんな事情で先延ばしになったからはじめたんだろ?
そもそもの話だよな。だからちょっとツイッターでもやってみようかとおもった、と。それがいつのまにかブログまでつくり、マスコミにも取り上げられた。
まぁ、どうなんですかね。なんにしても、30代も半ばとかの自分のイメージがなかったっていうのはあるかもしれないですよねー。まぁ結婚してるかなーくらいに思ってて、でもそれがちょっと先延ばしになることになった、と。じゃあどうしようかという時に、単にトレードしてるだけってのもなぁと。
まぁ、お前らも長かったよな。ゴールインまで10年はたってるだろ。Dakar的には、これでもうこのブログは更新しなくなる、ということだな?
なんだお前は!雲か!ふわっふわでつかみどころがない感じか!
(つづく)
トレーダーK
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トレーダーK
既婚(バツイチ)
一男一女の父
ツテを頼って学生時代から私募ファンドに出入り。
某超有名ファンドのマネージャーに見い出され、2012年に転職。
その結果、年収が1300万円アップしたという経歴の持ち主。
トレンド相場における独特なライン引きの評価が高い。
慶應大学卒
神奈川県横須賀市出身
1979年生まれ