さて、いよいよトランプ大統領が正式に誕生です。
オバマ大統領がワシントンからヘリコプターで去っていくシーンは、時代が変わったということを象徴していましたよね。
今回はトランプ新アメリカ大統領の就任式、その演説内容と、それにかかわる周辺の事象について書きつらねてみました。
目次
歴代の大統領はほぼ全員参列
欠席の民主党議員は60人になりましたね。
就任式を欠席する代表格が公民権運動の指導者であるルイス下院議員でした。
ルイス氏はロシアがサイバー攻撃で大統領選に干渉したことを理由に「トランプ氏を正当な大統領とみなさない」と発言したんですよね。
ルイス氏が就任式を欠席すると明らかにしたことでそれに呼応するように国会議員が次々に欠席の意向を明らかにしました。
ちなみに2009年のオバマ大統領就任式には約180万人が参加したという記録が残っています。
トランプ新大統領の就任式はどれほどの人が集まったのでしょうか。
引用元:http://jp.reuters.com/
この写真を見てもあまり期待できないですよね。この写真は就任式会場です。
左がオバマ大統領のときで、右がトランプ大統領の今回の就任式です。
70歳で大統領就任は歴代最高齢
トランプ新アメリカ大統領、70歳で大統領就任は歴代最高齢なんですよね。
政治経験・軍人の経験なしは初です。
高齢での就任ということもあってパレードが1時間に短縮されたという話があります。
オバマ大統領のときは3時間だったのでこれは1/3に短縮されたことになります。
ただこの話、実際はテロへの厳重警戒態勢の一環という噂もあったんですよね。
おそらくこちらが真相なのでしょう。
就任演説では製造業についても言及
就任演説では「さび付いた工場」という表現がありました。
これはデトロイトあたりの腐敗した製造業の状態を指しているのでしょう。
雇用創出に力を入れると宣言しているトランプ大統領として、労働者を救済するということをかなり強調したがっている感じでしたね。
このことは選挙戦で多くの票を集めるための作戦だったのではなく、実際に政策として着手するということを国民、そして世界に対して約束したと言えるとおもいます。
雇用を奪われてはならない、という演説での言葉はとても印象的でした。
核兵器発射の権限も引き継ぎ
核兵器発射につかう通信機器の引継ぎも無事終えましたね。
核兵器の発射に使う通信機器などが収められたカバンは「核のフットボール」と呼ばれています。
この核のフットボールも就任式に運ばれ、1月20日の正午をもってトランプ新大統領に引き継がれました。
軍事関係についてもまだまだトランプ大統領の政策は見えてきてはいません。
国防費なとも含め予算教書の提出は2月6日に行われます。この内容で実際の政策がわかってくるでしょう。
たとえばその内容においてアメリカファーストと保護主義がより強調されるようであれば、米ドルが売られていく展開も予想されます。
大統領宣誓は聖書に手をのせて
アメリカ新大統領の宣誓ですが、文言は憲法で定められているんですよね。
この点、実際に右手を掲げて宗教の儀式的な時間を卒なくこなした感じでした。
就任演説は比較的平易な言葉がならべられていたので、あとになって考えてみるとこの宣誓の時間がある意味一番大統領就任式を象徴するような時間として印象に残った方も多かったのではとおもいます。
トランプ新大統領は家族を前面に押し出して政治活動をしていますが、中継の際には一緒に画面上に映し出されていた子供たちの姿が印象的でしたね。
ロシア政府とトランプ新大統領
メキシコやカナダといった隣国との関係もありますが、なんといってもトランプ新大統領を選挙のときから支援していたロシアは、これからのアメリカの外交政策においてひとつの注目材料です。
プーチン大統領とトランプ新大統領は今後どのような関係を築いていくのか?
戦争とテロ対策などの軍事戦略は?
かつて冷戦で世界中の注目を集めた両大国の関係性をどのようにしていくつもりなのか?
今後要注目ですね。
アメリカのモノを買ってくれ!
トランプ新大統領はまた、就任演説では「国家再建と約束回復を国民に表明する」とも言ったんですよね。
「権力をワシントンから国民に移行させる」とも言いました。
これを保護主義を象徴する言葉だと断定することはできないですが、少なくとも多くのアメリカ国民を第一に考えているということを強調するような内容でした。
ただ、富を富裕層が独占しているということを指摘するこの内容、どの程度今後政策が展開されていくのかというところはちょっとわかりません。
トランプ新アメリカ大統領就任演説 まとめ
「ロバーツ最高裁長官、カーター大統領、クリントン大統領、ブッシュ大統領、オバマ大統領、同胞のアメリカ国民の皆さん、世界の人々、ありがとうございます。」
トランプ新大統領就任演説はこの第一声ではじまりました。
そしてそのあと続いたのが「私たちアメリカ市民は今、この国を再建し、国民全員への約束を復活させるため、大いなる国家的事業に取り組むべく団結しています。」という言葉でした。
ここにトランプ大統領の思い描くアメリカの未来像が集約されているのかもしれませんよね。
「国の再建」が単なる「保護主義」だと今後も批判されつづけていくようであれば、米ドルの行方も大きくは期待できないかもしれません。
Dakar
引用元:http://headlines.yahoo.co.jp/