企業で外国為替取引をするって、利益にどのように関係していくることなのでしょうか?
この記事では、そのあたりの基本的なお金の話を書きたいと思います。
また、昼間のFXで稼ぐためには特に、時代の変遷で本邦企業の為替取引への姿勢もかわってきている、という側面も知っておいたほうがいいです。
この記事は、初心者FXトレーダーの方々だけでなく、為替の値動きと企業業績の関係を知りたいという方にも、ぜひ読んでみていただきたい記事です。
そう、就職活動を控えている大学生の方などは特に(@^^)/~~~
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目次
為替相場と国際企業
経済全般に対する為替相場の影響が、プラスに作用するのか、マイナスに作用するのかは、一概にはいえません。
しかし個別の企業にとっては、その企業が輸出型企業なのか、輸入型企業なのかにより、直接、業績に影響がでてきます。
これは国際的な企業であれば、避けては通れない命題なんですね。
収益に直接影響する為替
たとえば、ある自動車メーカーが、ある車を、米国に1台1万ドルで輸出していたとします。
1ドル=100円の時にこの車が売れると100万円の売上になります。
ところが、円高が進み、1ドル=90円になると、この車の売上は90万円になってしまうんです。
自動車メーカーは何もしていないのに、売上が約10%も落ち込んだことになるんですね。
売上が落ち込むので、当然、利益も減少しますよね。
ドル建て(=ドルで取引すること)で輸出をしている輸出企業にとって、円高は、直接、収益に影響します。
輸入企業の場合
また、海外から原料を輸入している企業や、海外の製品を買い付けている商社などは逆ですね。
こういう会社は、それまでより安く買うことができるので、コストを抑えたり、もっと他のものを買って、売上を伸ばすことができるので、業績は上向くと考えられます。
このように、円高ドル安は、輸入型企業の業績を向上させ、輸出型企業の業績を悪化させると考えられ、反対に、円安ドル高は、輸出型企業の業績を向上させ、輸入型企業の業績を悪化させると考えられているんです。
攻める経理
さて、されど、企業活動の国際化が盛んになっている現在、為替相場の動向は、企業業績に大きな影響を与えるようになっています。
そういう中で、ぼくが入社する前と今では、為替変動に対する企業のリスクヘッジも、かなり様相がかわっているんですね。
一時期は「攻める経理」という言葉が社内でも流行りました。
M&Aと新会社法
M&Aって知ってますか?
M&Aとは、複数の企業を一つの企業に統合したり(=合併)、ある企業が他の企業の株式や事業を買い取ったりすること(=買収)をいいます。
このM&Aも世の流れです。
新会社法が施行されたのが2006年。
ちょうどぼくが大学4年のときで、まさにこれから社会人になるってときでした。
(と言っても、まさかファイナンス部門に配属されるとはおもっていませんでしたが・・・)
新会社法が施行されて、三角合併に影響が出てきたという点なんかは、けっこうシビアな側面ですよね。
ちなみに、ぼくが就職活動をした時期は、公認会計士がひとつのトレンドでした。
こういうのも、時代の流れなのかなあと感じます。
企業の外国為替取引の変化
さて、こういう世の流れの中で、企業の外国為替取引への姿勢も、少しずつですが変わり始めました。
これは、今まで以上に財務体質の改善に力を注がなければいけなくなった、という点です。
隙を見せたら「食われる」可能性がある企業社会になってきたわけです。
この点は、ぼくはおもいっきり「攻める経理」の世代なんですね。
どういうことかというと、バックオフィス要員では全くないということです。
かなり積極的に営業の最前線や購買の商談に顔を出しています。
これは、一昔前のぼくの勤め先ではありえなかったことらしいんですね。
あ、ぼくの仕事については☟こちらの記事で書いていますのでよければ読んでみてくださいね(^^♪
Dakarっていったい何者なの?どんな仕事をしているわけさ?
為替とキャッシュフロー
もちろん、この話は業種や個々の会社の方針によってまちまちです。
でも、時代の流れは、明らかにこういう、「財務諸表をいかによく見せるか?」を追求する方向に向かっています。
もちろん、キャッシュフローもですね。
たとえばぼくが入社してすぐ読まされたのは、「キヤノン式―高収益を生み出す和魂洋才経営」という本でした。
当時のキャノン、御手洗冨士夫社長が、経営改革を断行していく内容が書かれたものです。
ぼくはこの本、和魂洋才という表現が非常にうまいなあと、新入社員ながら感じていました。
家庭的雰囲気を持つ日本メーカが、キャッシュフローを追求して未来へ突きすすんでいくというストーリーですよね。
日本的な会社と事務職
正直、日本のメーカはやっぱり現場や設計が強い会社が多いです。
しかも、経営陣としては、少しでも間接費は削りたいわけです。
経営資源はやはり、企業活動そのものに邁進する部署へ多く割きたいわけですね。
これは当たり前のことです。
でも、そういう中にあっては、やっぱりどうしても事務職の発言力が弱くなる傾向があります。
現場や設計のトップは、バックにたくさんの人員を背負っているわけですからね。
さらにその家族も、です。
こういう状況下で、相対するテーマの議論があったとします。
内容的に、五分五分の戦いだったとするじゃないですか。
すると、どうなるか?
これは、これまで経験したことがないような問題を前に、一定の判断を下さなければいけない局面においては、技術陣が勝つことが、本当に多かったそうです。
ぼくの勤め先においては、ですが。
外国為替取引を経営の柱に?!
そういう中で、やはり社外の様相が変化してきて、「このままじゃいけない!」という感じになったんでしょうね。
いわゆる「為替損益」は、営業損益とは別枠なんだから、二の次でしょ、的な考え方は、今やかなり劣勢の考え方です。
やはり会社は、最終的な利益が、従業員を潤すものなんですよね。
為替損失なんだからしょうがない、なんて、言い訳なわけです。
実際、どうでしょうか?
大学生のアルバイトでも、残業をすることが多くなってきて、これはさぞかし売り上げが伸びているんだろう!と感じながら、給料が上がるのを楽しみにしていたのに、逆に給料が減った、なんて経験、ないですか?
その理由を調べてみると、「為替の影響」だった、みたいな話は、往々にしてあるわけです。
そういうときの受け入れられ方もきっとかわってきているんでしょうね。
「為替じゃしょうがない」という意識から、「じゃあどうやったら為替損失をなるべく減らすことができるんだろうか?」と。
実際、「そこ」を経営計画のスタート地点にする動きも、かなりスタンダードなスタンスになりつつあります。
為替マンという社会人
さて、いかがでしたでしょうか。
ぼく自身の勤め先については具体的に書くわけにはいかないので、どうしても言葉が上滑りしてしまっている箇所が多くなってしまってます。
でも、話の大枠は伝えられたかな。
つまりですね、ぼくが言いたかったのは、外国為替取引は、決して決済業務だけを淡々とこなすような機械的な作業じゃないんですよ、ってことなんです。
メーカであれば、現場が毎日死に物狂いで品質を上げ、コストを削減した製品を出荷しているわけです。
その社員の汗の結晶であるモノは、決して安価な値段で売ってはいけないんですね。
そんなの、現場に失礼ですからね。
そして、それが外貨建ての取引である場合、為替マンの出番になるわけです。
商談において、いかにボーダーラインを死守するか?
死守できたら、さらに、あとどのくらい利幅を確保できるのか?
そこは敵陣に踏み込んでいくのみです。
その勇気が会社を潤し、自身の貢献の証になるのだとしたら、こんな面白い仕事は他にないんじゃないかっておもいますよ( `ー´)ノ
Dakar
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