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米ドル安を目指す目的は米国経済の保護
さて、前回は、FRBの利上げの判断によって、米ドルはより買われるようになったというところまで書きました。
その矢先、トランプ氏がアメリカ大統領に当選したわけですね。
そのトランプ大統領は米ドルはもっと売られるべきだと主張しています。
トランプ大統領はなぜ米ドル安を目指すのか?
米ドル安を目指す目的は、自国経済の保護です。
FRB対トランプ大統領
前回の記事で、FRBはアメリカという国が好景気の状態になってきたと判断しているということを書きました。
いわばトランプ大統領はこれとは真逆の感覚を持っているわけですね。
つまり、アメリカは雇用対策をもっときちんとやらなければならないし、経済対策ももっとちゃんとやらなきゃいけない!と考えているわけです。
世の流れとしては、そういう考えを持った人が民主主義の元に選ばれて大統領になったわけですから、国民の総意がこのトランプ氏の考え方ということになるわけです。
となると、FRBイエレン議長は果たしてまちがっているのでしょうか?
こればかりはわかりませんね。
答えは未来にあるので。
輸出企業に有利な通貨安
基本的に、自国通貨安の状態というのは、当該国の輸出企業に有利な状況となります。
このへんはぼくの職業柄、専門分野なのでくわしく書きますね。
わかりやすく太平洋を挟んだ取引、日本との貿易で考えます。
チャートで言えばドル円ですね。
アメリカの輸出企業は、為替水準が10%円高ドル安になったら、輸出の売り上げが10%伸びることになります。
これは単純な通貨換算ベースなので、実際は企業の価格戦略次第でいろいろ変わりますが、ここでは話をわかりやすくするために他の変動要因はないことにします。
この為替のレート変動で売上高が10%伸びる効果って、すごく大きいんですね。
売り上げが全部海外の企業で、売上高に対する利益率が5%なら、利益はいったいどれほど伸びるのでしょうか?
労せずして利益3倍?
例で説明しますね。
売上高が100万ドルの企業で利益率が5%なら利益は5万ドルです。
為替変動がない場合 100×5%=5 ということですね。
次に、この状況からドル円チャートが下落した場合を考えてみます。
ドル円チャートが下落するということは、米ドル安になるということですね。
トランプ大統領が理想としている展開です。
たとえば、為替が10%米ドル安になると、日本円で得た売り上げの価値が上昇するので、売上高は10%伸びます。
この話で注目すべきはコストです。
為替変動って原価のかからない、純粋な売り上げの増加なんですね。
なので利益はそのまま10%増加します。
為替変動による利益増 100×10%=10 ということですね。
もともとの利益が5なので、合算した利益は15です。
つまり、為替変動のない場合の利益が5万ドルだったのに、為替が10%下落したら15万ドルになるので、なんと3倍の利益増ってことになるんです。
これがどれほどすごいことかわかりますでしょうか?
雇用対策と米ドル安
さて、今回のシリーズ記事はいかがでしたでしょうか?
これこそがトランプ大統領が狙っている米ドル安の効果です。
オハイオ州あたりの製造業などは本当に今、疲弊しているわけです。
中西部の人たちは心底トランプ大統領に期待しているんですよね。
製造業って雇用対策として大きな意味があるので、トランプ大統領としてはより注力したい産業なわけです。
これはつまりアメリカで生産するモノを増やすということにもなりますよね。
だから輸出企業を手厚く保護することも重要になってくるわけです。
それ故、通貨安を掲げるわけです。
P.S
ちなみに、このシリーズ記事がリアルトレードにつながってくるという意味で、最終的にトレーダーの方々のためになるかなとおもうのが、こちらの記事です。
⇒FX初心者がドル円で稼ぐ裏ワザ!アジアを見る米国の目を意識しよう
ぜひ、今回のシリーズ記事と因果関係を考えてみるようにしてください。
おそらく、このトランプ大統領の記事を読み切ってくれた皆さんには、より懐に落ちることと思いますよ(^^)
Dakar
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