豪ドルは、中国の人民元とかなり連動するんですよね。豪ドルが人民元と連動するということは、オーストラリアという国が中国という国と関係しているということです。豪ドルチャートの特徴としては、一方的な展開になりやすいという点が挙げられます。が、今の為替相場でそれだけの認識しか持てないんじゃ、もったいないんですね。今回は、豪ドルと人民元に纏わる新たな時代のファンダメンタルズの話です(^^)b
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目次
豪ドルと人民元の連動について書く前に
豪ドルと人民元の連動について書く前に、ちょっとだけ中国とFXについて書いておきますね。
中国ではじつのところ、FXってどのくらい流行ってるの?というところなんですが、オフィシャルにはあまり中国では流行ってはいません。
ただ、その市場規模に海外資本が目をつけるのは当然で、いわゆる香港ルートでさまざまなFX会社が中国人個人に口座開設を斡旋しています。
このへんの話は↑この記事に詳細を書きましたので、興味のある方は読んでみてください。
「企て」というタイトルにしていますが、この綿密な計画の筋書きは、本当に企てであり、作戦であり、仕込みであり、もっと言えば「悪だくみ」的な性質のものなんです。
日本同様、本来は高く設定されたレバレッジでの為替の取引を禁じている国で、堂々と顧客獲得を続けているわけですからね。
今後、中国人の為替取引のボリュームは、増えていく一方と言われています。
基本的に個人トレーダーは、自国通貨での取引に興味を持つものです。
おそらくこの傾向は中国のケースでも例外ではありません。
そうなると、人民元相場のボラティリティは大きくなってくることが想像できるんですね。
今回の話は、ぜひこのことも念頭に置いて読んでみてほしいです(^^)
豪ドルと人民元が連動する理由
オーストラリアで鉄鉱石の産出が好調だとどうなるか?
これは、豪州の鉄鉱石産出増→中国へ供給→豪ドル上昇、の展開。
需要が伸びれば鋼材価格は上昇。
日本株のトレードをする方は新日鉄、JFE株と一緒に豪ドルを見てると、勉強になるとおもいます。
鉄は国家なり、は時代錯誤に非ず。#豪ドル pic.twitter.com/k7eIRnpa22
— 大手企業為替担当DakarのFX雑記! (@111coffeeBreak) April 20, 2019
さて、そういうことで、人民元と豪ドルの連動についてです。
まず、このぼくのツイートを見てみてください。
このつぶやきの内容って、つまりは、鉄鉱石の産出が増えたら、それを大量に輸出することでオーストラリアという国が潤うっていう話です。
どんなに資源が豊富でも、その受け皿(=供給先)になる国がなければ、宝の持ち腐れです。
今、オーストラリアという国には、格好の資源供給国が存在しているんですね。
それが、中国です。
なぜオーストラリアが中国を相棒として迎えるにいたったかというと、言ってみれば「わりと近くの人口大国が飛躍的な経済成長を遂げたから」ですよね。
運賃事情を考えると、オーストラリアからは、欧米に運ぶよりも中国に運んだほうが安いんです。
豪ドルと人民元が連動する理由はとてもシンプルで、中国が潤えばオーストラリアも潤うからです。
中国の経済活動が活発ならば、どんどん資源を輸入していきますからね。
その輸入先が、オーストラリアってことです。
人民元の基準値について
現在中国は、管理変動相場制です。
相場の急激な変動によって、輸出入など経済への悪影響が出ないように日々調整を図ってるんですね。
中国人民銀行は毎日、午前9時15分頃に取引の目安となる対ドルの基準値を発表。
銀行は、この基準値の上下2%以内でしか人民元の売買ができません。 pic.twitter.com/iUC7EHKvvS
— 大手企業為替担当DakarのFX雑記! (@111coffeeBreak) April 24, 2019
と、いうことで、人民元について掘り下げていきましょう(^^)
今回の話をトレードに生かしていくならば、人民元のチャートを見て豪ドルチャートにエントリー、という構図ですからね。
人民元という監視チャートについて知っておく必要がある、ということです。
じつは、中国の為替レートには、様々な規制がかけられています。
順を追って説明していくと、中国人民銀行は毎日、取引の初値となる「基準値」を発表しているんですね。
基準値発表は中国時間で午前9時15分。
日本時間は中国時間プラス1時間なので、日本では午前10時15分です。
その後は市場の動向に任せるんですが、1日のうちで上下2%の範囲に収めなければならないという制限があるんですね。
つまりこれは、仮に人民元の上昇が続いていても、中国人民銀行が基準値を低く設定した場合、さらなる人民元の上昇は抑制されてるってことです。
基準値を低く設定するということは、人民元安方向ってことですね。
ここで注目したいのが、この基準値という制度です。
その基準値の動向を見れば、中国人民銀行の人民元への方向性も、ある程度把握することが可能なんですよ。
人民元に関しては、XMでは普通に見ることができるので、ぼくはMT4で見てます。
ちなみに、ドル円が仲値天井のあとに即上がり始めたりすることがあるのは、この中国基準値の影響であることが多いです。
2015年夏の人民元相場
豪ドルと人民元の連動をトレードに生かしていくためのヒントとして、「基準値トレード」が非常に有効だった時のことを書いておきます。
それは、2015年夏の相場です。
当時は、市場の注目が毎日日本時間午前10時15分に集まっていたんですよね。
なぜかというと、突如として中国人民銀行がその日の人民元の基準値を大幅に引き下げ始めたからです。
さきほどの説明のとおり、当局はいっきに基準値を下げることができません。
できないんですが、明らかに「誘導目標値」が当時は情報として流れていたので、そこに至るまではずっと下げ続けると思われていたんですね。
もちろん、これはリアルタイムで見ていても決してものすごく簡単な相場というわけではなかったですが、少なくともよく相場を見ていれば、けっこう稼げた相場だったんです。
なぜかというと、豪ドルですよね。
豪ドルが、おもしろいくらいに反応していたんですよ、この人民元安誘導に。
上のMT4のUSDCNHチャート、2015年8月くらいのところで、ガッと上がってますよね?
ここです。
CNHが人民元で、人民元が決済通貨になるUSDCNHチャートでは、人民元安は上昇ということになります。
必見!連動する豪ドル円チャート
さて、こうなってくるとトレーダーとして考えるのは、これを利用していかに稼ぐかという視点ですよね。
わかりやすいと思うので、当時の豪ドル円チャートの日足を貼っておきます。
どうでしょう?
こういうことなわけですよね。
ここまでの話から、もうこの値動きについては説明不要かと思いますが、確認までに念のため少し説明しておくと、要は豪ドル円チャートは、取引通貨のAUDが売られて下落したということですよね。
当時は特に、8月11日~13日の最初の3日間のインパクトがすごかったです。
3日目にはすでに、為替相場における定例のイベントと化していましたからね。
このことは自宅でFX会社のプラットフォームを見ているだけの個人トレーダー視点でも、十分感じ取れたことでした。
豪ドルと上海株
テッパンのトレード方法ご紹介。
上海株が上昇したらAUDやNZDを買う。
上海株が下落したらAUDやNZDを売る。
これ、つかえます。
特に中国と豪州は時差があまりなく、資源の需給の都合、互いに良い貿易国。
東京時間と中国時間の時差は1時間。
昼間に短期トレードをする方におすすめ(^^)b pic.twitter.com/1L52ferDgD
— 大手企業為替担当DakarのFX雑記! (@111coffeeBreak) March 11, 2019
中国つながりでちょうどいいので、上海株と豪ドルの連動についても書いておきます。
基本的に、どこかの国の株価が下がるということはリスクオフ要因のため、通常は当該国や関連諸国の通貨も売られやすくなりますよね?
なんですが、株式市場って、複雑な金融的性質を持つものなので、現代はきちんと連動することが少なくなってきているという点もまた事実です。
でも、例外的に中国株に関しては、大きく暴落している局面において、豪ドルと強く連動することが非常に多いんですね。
特に2015年夏や2016年年明けなどの中国株が大暴落する局面では、中国の上海総合指数を見て豪ドルの取引を行うトレーダーが増加した結果、中国株に少し遅れて為替相場が動くことがよくありました。
2015年夏の暴落は、人民元安誘導にもかかわっていたことです。
これはつまり、豪ドルが為替相場を動かしたということです。
中国株下落→豪ドル下落→為替相場が全体的にリスクオフに、という構図です。
これは、超短期トレーダーとして相場を見ているとわかることなんですね。
注目!上海株チャートはこのサイト
ちなみに、中国株は日本時間の
〇後場 14:00-16:00
の時間に株式市場が開いています。
中国株が大暴落している時期において、この中国株の取引時間の上海総合指数に遅れて為替相場が動くことが非常に多かったということです。
この話をおおさっぱにまとめてしまえば、「中国ピンチで金融市場がリスクオフ」という感じだった、というだけで終わります。
でも、記憶の留め方として、こんなんじゃ今後に生きないですよね?
FXトレーダーとしては、中国株下落→今後は豪ドル売ってみよう、くらいの経験値を、この時期の中国の材料からは得ていくべきだったんです。
上海株式市場は、↑Trading viewが有用かな。
わりと知る人ぞ知るサイトかなと思います。
もしこのチャートが趣味に合わなかったとしても、「SHCOMP」で検索すればいろいろと出てきますよ(^^)
豪ドルと人民元の連動を回想して
ぼくのようなザラ場監視スタイルのサラリーマンスキャルピングトレーダーにとっては、当時の人民元基準値を利用した豪ドルトレードは、非常にやりやすいものでした。
なんと言っても、お盆休みで1日中相場を見ていることができた時期でしたからね。
しかも、普段はFXトレーダーにとってはあまり旨味のない東京時間という時間帯で大きく稼げる材料だった故に、NY時間まで参加していた人たちは、だいぶ利益率が良かったというのがこの2015年夏の為替相場でした。
「お盆休みだからFXに精を出すぞ」と意気込んでみても、なにも武器を持っていなければ全く勝てません。
持てる限りの武器をもって相場に挑んでいった結果、現代のファンダメンタルズの特徴のひとつを生かせたということですよね。
ぼくの当時の感覚は、そんな感じでした。
いかに早く傾向をキャッチするかですよね。
豪ドルが連動するということが目に見えて明らかになってくると、今度は逆に仕掛ける動きも出てくるわけです。
そうなる前に稼げたトレーダーが、当時は勝ち抜けていたイメージがあります。
豪ドルと人民元の連動|まとめ
さて、いかがでしたか?
この豪ドルと人民元の連動の話なんかは、書店などでFX関連の本を見渡してみても、それほど強くテーマとして押し出しているものは見かけないんですよね。
ぼくは、このへんは「実際に稼げる話」と「売れる本」の違いかなと感じています。
とある出版社の編集者さんなんかが言ってたんですが、FXの本とかって、まずは「稼げそう」な匂いがあることが大事らしくて。
時代にマッチした戦略が丁寧に書かれていて、実際にある程度稼げる話だったとしても売れなそうな原稿は「ボツ」になるらしいんですね。
これは、世間的には埋もれてしまっている「儲け話」というのは、じつはたくさんあるということを意味しています。
ぼくは、今回の話もそのひとつだと思っています。
人民元と相関するとか言っても、なんだかインパクトないですしね。
きっと、今回の記事の話なんかも、どこかの出版社では「ボツ」になっているんだと思います。
でも。
でも、ですよ?
この豪ドルと人民元の連動は、正直、今の為替相場においては、強力な武器になるんです。
これは、事実です。
その理由のひとつは、冒頭に書いた話ですよね。
おそらくこれからもっと有効になってくる戦略と、すでに一般的に広く認知されていて投機筋のターゲットになりやすくなってしまっている戦略。
もしどちらかを選ばないといけないとしたら、どちらを選びますか?
豪ドルと人民元の本質的な変動要因をご自身に十分落とし込んで、ぜひチャート検証をしてみてください。
まずは、そこからですよね(^^)b
Dakar
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