FXで稼ぐために経済指標の発表タイミングは非常に重要です。
特に毎月最初の金曜日に発表されるアメリカの雇用統計発表のタイミングは、世界中のトレーダーが注目しています。
プロなど、稼いでいるトレーダーはアメリカの雇用統計発表前から発表後の30分の間に何100万円以上を稼ぐトレーダーもいます。
しかし、個人トレーダーは読み違えたり使う会社の約定力が弱かったり逆に大損をしている方がたくさんいたりもします。
注目をしたいのは、プロトレーダーで稼いでいるトレーダーは、だいたい鉄板トレードをしているために大きくプラス収益を得ているという点です。
それを真似れば、個人トレーダーにとってもさぞウマい話になるかのように書いているネット上の記事は、たくさんあります。
これって、はたしてそのとおりなのでしょうか?
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単純なOCO注文
雇用統計を利用したトレード方法は、おおまかに2種類考えられます。
1つは単純にOCO注文を利用したやり方。
例えば雇用統計発表が21時30分、ドル円のレートが110.50円だとした場合。
例えば、21時29分までに110.55買いと110.45売りの予約注文を入れておきます。
うまく一方向に一直線にドル円のレートが上がるか下がるかしてくれれば、例えば、ドル円が一直線に110.50から110.70まで上がってくれれば、買い注文だけが通り、売り注文はキャンセルされるので、この場合だと計15pipsの儲けになります。
経済指標発表のタイミングでOCO注文で稼ぐためには、こういう範囲設定が一番のキモです。
あとは、反射神経と相場心理を読み取る癖をいかにつけるか?ですね。
雇用統計発表時は上へ下への乱高下になることが多んです。
FX会社によっては、発表後10秒で10pips上下動し、その後30秒で30pips前後上下動し、その後は30分から1時間くらいかけてじわじわ上下動を繰り返しながら100pips上昇する、なんてことはよくあります。
そうなると損切りの入れる場所によっては大損することにも繋がりかねません。
しかも雇用統計発表時は、FX会社のスプレッドはドル円ですら10銭程度開くこともあります。
要はこのやり方はややこしいばかりで確実性に乏しく、はっきり言ってやる価値はない、といってもいいくらいなんですね。
両建てのOCO注文
もう一つのやり方は、両建てOCO注文。
損切りを30から40pips、利食いを60から80pipsにしたOCO注文を買いと売り、両方入れておきます(ややこしいのでスプレッドは無視します)。
すると、どちらかは30から40pipsの負けになりますが、どちらかは60から80pipsの勝ちになり、損益合計30から40pipsの利益になるんです。
これが俗に言われている雇用統計トレードのもう一つの必勝法なんですね。
と言いたいところですが、これは結構な確率で勝つことができますが、決して必勝法ではありません。
逆にドル円レートの乱高下次第では、両建て両方がロスカットに引っかかる、なんてこともあります。
そうすると、損失は60から80pipsに。
要するに負ける時の損失が勝つときの利益の2倍という損大利小トレード。
つまり、勝率が3分の2でトントンになっちゃうんです。
実際はさらに、スプレッドの分だけ損します。
両建てだからスプレッドも2倍なわけです。
というわけで、余程うまくやらないと、これもなかなか利益を重ねることは難しいんです。
こう考えると、このやり方もあまり賢いやり方とは言えません。
雇用統計と相場環境認識
というわけで、話は冒頭に戻ります。
じつはぼくは、基本的には雇用統計発表時にFXはしません。
それでも、極たまにする場合は、枚数を少なめにして、負けてもいい金額で、相場環境認識のテストのような感覚でやることにしています。
「これで勝てれば自分の今回の経済指標の数字に対する相場環境認識は合っているな」という感覚ですよね。
いつもの、「よし、お金を増やすぞ」という感覚とはちがうんです。
エントリーのタイミングは、FX業者の提示スプレッドが4銭以内になってから。
ぼくがFXを始めた数年前はドル円のスプレッドは4銭が平均的でしたので、このくらいなら正直広いという実感はあまりありません。
そして、スプレッドが狭まったタイミングで、発表後からそこまでのチャートの動きを見て、他のプレーヤーの心理を予想します。
- 強気なのか弱気なのか?
- 雇用統計の結果を踏まえて積極的にポジションメイキングをしているのか?
- 週末要因を考えた手じまいが主流なのか?
このあたりを、短時間のうちに読み取ります。
これが非常に大事なんですね。
雇用統計の際のチャート変動は完全に投機の世界だからです。
基本、魑魅魍魎がうずまく、強欲なトレーダーの集合場所です。
こういうのを毎月、1年12回、それを約10年にもわたって見ていると、いろいろと考えるようになるんですよね。
「あ、今回は雇用統計の結果は悪化したけど、あまり反応はなさそうだな」とか「結果はまちまちだったけど、事前の予想と比べれば十分サプライズになったんじゃないか?」みたいな感じです。
本当は時間の許す限り、チャートを見続け、重要経済指標発表時全てのタイミングで上記のような分析をすれば、かなり相場観が磨かれるのでしょうが、はっきり言ってそれは疲れます。
雇用統計以外の経済指標の場合、全く反応なしの場合も少なくありませんからね。
そういう意味では雇用統計というのは全てのFXトレーダーが注目している月に1度の1大イベントであり、投資家心理を読み取る訓練にはもってこいです。
そう考えれば、もし雇用統計発表時にトレードをするならば、あまり勝ち負けにこだわらず、遊び半分で、勝てれば儲けものくらいのお祭り感覚で参加する。
それだけでも十分意義があるんじゃないでしょうか。
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか?
雇用統計の数字が前月よりも改善されていたとしても、必ずしもドル買いになるとは限らず「結果織り込み済み」の利益確定売りによってドル売りになる場合も少なくありません。(雇用統計発表は週末金曜日なので余計にその傾向が強まっています)
なので、雇用統計の結果を見て「事前予想より良かったからドル買い」といった単純な動機でエントリーすると、痛い目にあいます。
また、雇用統計の中で、主に注目されるのは米・失業率と米・非農業部門雇用者数(ペイロール)ですが、場合によっては前者の数字は改善されたけど、後者は悪化した、と言ったケースも見られます。
通常はペイロールの数字のほうがより注目を集めるため、こちらの数字のほうが相場を動かす要因になりやすいのですが、失業率が大幅に改善、ペイロールが少しだけ悪化、みたいな場合は、寧ろ前者が好感されてドル買いになったりもします。
さらには、どちらも改善されたけど平均時給が悪化したから下落、なんてこともあります。
要するに、どんなに早く雇用統計の結果を知ったとしても、だからと言って簡単にその後の動きを予想できるわけじゃないんですよ。
「雇用統計発表最速のFX会社はどこだろう?」みたいに考えている初心者の方も多いですが、そういうことを追求することに、意味はありません。
FX会社の研究に時間を割くならば、どういう数字が出たときにどういうチャート変動が起こった、というのを、逐一調べたほうが、トレードには生きるとおもいます(^^♪
Dakar
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