FX会社の社員の人たちって、いったいどんなことを考えているのでしょうか?普段、頭の中では何を考えているのでしょう?今回は、そのへんのことを書いてみようと思います(^^)
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目次
スプレッドの狭さを売りにする国内FX会社
まず、国内FX会社についてです。
ぼくのイメージでは、国内FX会社内でのマーケティング関連の会話って、こんな感じなんですよね。
担当「課長、ドル円のスプレッド、また下げたんですけど、その広告を某マネー系雑誌に大々的に掲載したところ、今月の新規口座開設者が倍増しましたよ!」
課長「やっぱりニンジンぶら下げると食いつきがいいな。」
担当「ですねー、やっぱり視野狭いですよね。できるだけ損しないトレード画面が大好き。わかりやすいもんです。」
課長「これからもこの路線だな、多少サーバー落ちやすくなってもいいから、極狭スプレッドだけはキープしろよ。」
担当「特にドル円は!ですよね?もうそっち方向で来年度の予算申請書書きはじめてますよ。」
課長「さすが。やるじゃん。」
どうでしょう?
こんな感じの会話、してるとおもうんですよね。
なんでいきなりこんな会話を書いてみたかというと、この話のウラには、日本人の国民性を巧みに利用する国内FX会社、という構図が確実にあるということをお伝えしたかったからです。
なぜ巧みに利用することができてしまうかというと、理由は2つあると思っています。
まずは、FXでトレードをするということ自体に不慣れ、という点です。
金融後進国なので、FX業界にあまり見識がないんです。
なので表面的な「スプレッド」というところだけにどうしても目がいってしまうんですね。
値幅を抜くのがトレードなのに、抜きづらくて不利じゃないか、という感覚ですよね。
実際、スプレッドの狭さだけを追求した結果、国内FX会社に落ち着いた、という方は今でも多いです。
次に、ある程度知名度のある会社組織に対して寛容という点です。
これは正直、欧米と比べるとかなり心理的に差があるんじゃないかな、とぼくは思っています。
どういうことかというと、つまりこれは企業への信頼ですよね。
いわゆるノミ行為なんかを、きちんとした企業がやるわけがない、という信頼がベースにあるのが日本人的な感覚になります。
きっと、これは普段から擦りこまれていて、あまり意識しない方も多いんじゃないかなと思うんですよね。
外国人に透明性をアピールする海外FX会社
書きやすいので、次は海外FX会社の外国人に対する事業展開を考えていきましょうか。
国内FX会社に比べて海外FX会社は、自社の信用獲得にひとつギアを上げた努力をしています。
そうじゃないと社会的に自社が孤立してしまうからです。
ここの部分に関しては、日本で証拠金取引(=FX)をしているだけだとちょっと見えにくいところだと思います。
が、海外FX会社がワールドワイドに顧客を増やし続けていくにあたっては、自国のトレーダーに口座をつくってもらうのさえ、かなり苦労している、というのが現状です。
なぜか?
これなんですが、いくつか理由はあります。
まず、日本とは比べものにならないくらいに、同業他社、つまり他のFX会社のプロモーションが強力に展開されているという点です。
その中においては、少しでも他社より優れているFX会社だということをアピールするために、誠実な業者で居る点も欠かせないポイントになります。
国内FX会社って、よくよく考えてみると、両の手で余るほどの数くらいしか思い浮かべることができなくないです?
でも、海外では、財務基盤が本当に不安になるくらいに小さい会社まで、多くの人に知れ渡っています。
これ、数百社はあります。
ヨーロッパなんかは、EUがあるので、たとえばフランスのFX会社でドイツ人が口座をつくるのなんて、ものすごく簡単らしいですからね。
こういうことになっている背景には、公共の場所での斡旋や、SNSをつかった広告展開が活発に行われているという点があるようです。
それから、投資に対する考え方に、かなり柔軟性があるという点です。
つまりこれは、さまざまな投資手段を受け入れるか、受け入れなくとも検討をするような社会的な風潮があるってことです。
なので、FX以外にも株や不動産、ブックメーカーなどの業者が、こぞって個人に勧誘をしているんですね。
あとは、やはり文化的なものですよね。
これが一番かな。
なにかっていうと、欧米各国では、プライベートと社会の間にあまり線引きをしないって点です。
アメリカなんて夫婦喧嘩もすぐに裁判に発展するじゃないですか。
社会をつくるFX会社は、この雰囲気の中では、ちょっとでも収益構造があやしかったら、すぐにツッコミを受けるわけですよ。
この話のわかりやすい言葉としては、欧米ではよく「ガラス張りの経営」というものが理想だと言われるんですよね。
これはウラを返せば、役員部屋はガラス張りにでもしないと、私利私欲で会社を破産させられたらたまったもんじゃない、という労働者側の声が大きいということを意味しています。
この話は労使の話にはなっていますが、FXトレーダーとFX会社の関係だって同じようなものです。
少しでもノミ行為が疑われるなら、スプレッドが広いほうがマシなんですね。
逆にスプレッドが狭すぎると、「なにか悪いことやっているんじゃないか?」という心持ちになるトレーダーがでてくるほどらしいですので。
よく海外FX会社のサイトを見てみてください。
日本より、確実にコンプライアンスについての宣言を強く押し出しているはずです。
日本人にハイレバを売り込む海外FX会社
じゃあ、海外FX会社は、日本人に関してはどういうプロモーションを仕掛けてくるのか?
これは、実は海外FX会社にとってはわりとやりやすい営業攻勢になります。
日本では現在、レバレッジ規制がありますよね?
今後はますます金融庁は国内FX会社に厳しいレバレッジ規制を強いてくるはずです。
これは時代の流れなので、しかたないことです。
そういう中で、日本の法規制を受けない海外FX会社は、レバレッジを自社で定めることができます。
マーケティングをするにあたって、これがどれほどの効力があるものか、想像できますでしょうか?
ぼくは、職務の都合上、営業マンとはよく話をするのですが、製造業においても、営業の基本のひとつに「差別化」という戦略が挙げられます。
要は、自社がいかに他社とはちがう魅力を持っているか?ですよね。
海外FX会社の、日本人の新規顧客開拓にあたっては、そのポイントがレバレッジになるんです。
逆に、日本では海外FX会社は特に透明性のアピールなんてあまりしません。
広告戦略さえしっかりしていれば、目にする機会が多くなっていくにつれ、いつのまにか擦りこまれるように信用を勝ち取ることができるのが日本なので。
これは、訪問販売の営業マンのテクニックが良い例ですよね。
マンションや一軒家に昼間、訪問販売に行く営業マンのワザのひとつに、「有名会社のブランドで釣る」というやり方があるそうです。
これは、有名ブランドの商品を売る人が自分なんかの家に直接来てくれている、と思わせ、あわよくば「申し訳ない」という気持ちまで持たせ、財布を開かせる、という話術ですよね。
それほど、日本ではプライベートと社会に線引きがなされているということです。
言い方を変えればこれは、無意識的に企業や社会を信用してしまっているということでもあります。
このへんは、良い悪いの話ではないですよね。
そういう社会的な背景がある、ということです。
海外ではすぐに「それって本当なの?!」と自己主張するのがふつうですが、日本人ってそういうことはあまり言いません。
言えない、という言い方もできますが、これは見方を変えれば、「和を重んじている」わけですからね。
大事なのは、営利団体である企業が、そういう背景のちがいの中で、どういうふうに戦略をつかいわけているのか?を理解しておくことです。
とにかくたくさんトレードをしてほしい!
口座開設後は、どんなFX会社にも共通しているのが、とにかくどんどんトレードをさせようという方針です。
だから、入金の作業はとてもスムーズにできるような仕様にしてます。
これは、わかりやすい話ですよね。
FX会社の利益は、トレーダーがトレードをする際のスプレッド分です。
つまり、顧客がトレードをしてくれればしてくれるほど、FX会社の収益はうなぎ上りに増えていくわけです。
これは、トレーダーがトレードで勝とうが負けようが関係ありません。
よって、より簡単に自身の銀行口座からお金をひっぱってこれるシステムを構築しているんですね。
これ、どのFX会社も大抵そうです。
手際よく、淀みなく、抜かりなく、滞りなく、速やかに、お金をトレード資金にすることができるようになってます。笑
海外FX会社ですが、入金の手順だけ多言語対応しているサイトもありますからね。
全部英語なのに、そこだけ8か国語対応とか。
まぁ、品がないですよね(^^;)
ちなみに、出金の手続きはわりと煩雑な場合が多いですよね。
これは逆に、できるだけお金を引き出してほしくないからです。
これなんかは、さすがに意地悪してわかりにくくしてるわけじゃないです。
が、システムの構築って、大枠をつくりあげてから詳細設計に着手していきますからね。
おそらく、その掘り下げの過渡で、「ここはそこまでユーザビリティを考慮しなくてもいいだろう」という感じで、そぎ落とされているんですね。
だから、各社ともに出金はやりづらくなっているんだと思います。
このへん、ぼくのトレード仲間などは一度ダイレクトにそういう問い合わせをしたことがあるんですよ。
キプロスの某海外FX会社です。
そのときの答えは、「出金を過度に促さないことで、相場の流動性確保に貢献しております。」だったらしくて。
ぼくは、これを聞いたときはちょっと感心しました。
なるほど、そういう言い方があるんだな、と。
流動性ってリクイディティのことですが、ふつうに考えたら一FX会社のシステムの仕様変更で、リクイディティが変化するなんてことは、ないはずなんですよ。
彼も、ぼくとほぼ同じことを思っていたようで、聞き返してましたからね。
でもやっぱり、かなりハッキリと返されてて。
"significant contribution" だ、と。
contribution(貢献)に、significantをつけて答えてきたそうです。
significant って、この場合は「大きな」、とか「意義深い」とかって意味ですよね。
電話を切った瞬間、彼は「本当かよ!」と叫んでました。笑
既存顧客より新規顧客を取り込みたい
まだあります。
何の指針も無しにFXをはじめてやってみる、という方は、大抵そんなにうまく勝てません。
こういう事実があるんですね。
FX会社は、それをよくわかっています。
なにが言いたいかというと、トレードを何百回、何千回とつづけていく中でやっと感じるようになるようなFX会社の欠点には、そこまでテコ入れしないんですね。
そんなことやったって、企業として収益性があまりないからです。
それは例えば、スリッページの発生割合を減らすとか、通貨危機の際の適切な対応のマニュアル化とかです。
FX会社によっては本当にひどいですよ。
ぼくが聞いた話では、チャイナショックという大変動の材料をうまく利用した業者なんかもいるそうです。
ああいうボラのあるチャート変動があると、損失を抱え込む顧客がいっきに増えるんですよ。
そういうトレーダーにとっては、100万の負けも110万の負けもたいして変わらないんですね。
普段なら10万円ってすごい金額ですが、大負けの最中なので、あまり気にしなくなるんです。
こういうトレーダー心理を、狡猾にもつかったんですね。
多くの「大負け中のトレーダー」に対して、少しずつ決済があるたびに損失を多く出すほうに意図的に滑らせたそうです。
多少は厳格にトレード記録をつけている顧客からクレームが入ったそうですが、その際の対応も完全な理論武装で乗り切っています。
すなわち、「上海市場の暴落で現在、スリッページが発生している。上海株市場はまだ若いので、詳細はまだよくわかっていない。」という言い方ですよね。
こう言われてしまうと、トレーダーも中国の株式市場のシステム的な事情を詳しくわかっている人なんてそんなにいなくて、反論できなかった、というわけです。
未曾有の事態が相場心理を冷え込ますわけですが、FX会社はそういう定石を巧みに利用するんですね。
スリッページの発生割合を減らすという対策を講じるどころか、逆に意図的にスリッページを発生させていた、ということです。
こういうところは、FX会社が、あきらかに既存のお客さんよりも、見込み客のほうを重要視しているということがわかる点です。
まとめ
さて、いかがでしたか?
日本人をターゲットにした海外FX会社の戦略なんかも、こうやって考えてみると多面的な見方ができると思うんですよね。
あくまで、FX業界の実情をフラットな視点で書いてみました。
国内FX会社が狭いスプレッドを売りにするのは、レバレッジで攻められないから、とも言えます。
スプレッドの話もそうですが、国内FX会社は見せ方を追求する傾向があるんですよね。
各社、取引のプラットフォームを自社開発するじゃないですか。
一方、海外FX会社は8割方がMT4です。
これは、海外FX会社の多くがNDD取引を採用しているからです。
日本ではFX業者間の競争が過熱しすぎてるんですよね。
国内FX会社は、今やFX取引の世界シェアの約半分を占めています。
DMM.com証券、外為オンライン、GMOクリック証券は世界取引高でトップ5に入っていますからね。
FX大国になってしまった日本のFX会社間では、顧客獲得のための競争が激化しているんですよ。
一方、そこまで業界内に過熱感がないのが、欧米のFX業界です。
過熱感なんてないから、透明性の高いNDD方式&MT4という布陣で十分なんですね。
これはさきほど書いたとおり、欧米ではほかにもいろいろな投資手段があるからですし、なにより投資活動をオープンにやっていく気風があるからです。
日本には、それがありません。
自宅でインターネットをつかってこそこそとお金を稼ぐ、というあたりが、きっと日本人の国民性に合っているんでしょうね。
あ、これはもちろん、ぼくも含めての話ですが(^^;)
Dakar
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